2015年11月04日

投資で一番大切な20の教え

投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識 ハワード・マークス を読みました。
      
株式市場が過熱した時や、暴落して恐怖に震えている時など、折に触れて読み返したい本ですね!
この本も以前に読んだ記憶がありますが、その時はそれほど印象に残りませんでした。著者のハワード・マークス氏が債券運用中心で株式投資ではないことや、私の投資手法や考えと異なる部分もあったので、強い感銘を残さなかったのかもしれません。
v-com2さんがブログで推薦していたので再度読み返してみようと思い、図書館で予約待ちしてやっと読むことができました。
長年に渡って投資を続けていくために大切なことがたくさん書いてあるので、忘れない様に現時点での私の考えも付け加えながら、感想をまとめてみたいと思います。

この本は、ハワード・マークス氏が長年にわたり顧客に送り続けてきたレターを元に、成功するための投資哲学を20項目にまとめたものです。株式投資本で言えば、バフェットからの手紙のような位置付けです。
1.二次的思考をめぐらす
2.市場の効率性(とその限界)を理解する
3.バリュー投資を行う
4.価格と価値の関係性に目を向ける
5.リスクを理解する
6.リスクを認識する
7.リスクをコントロールする
8.サイクルに注意を向ける
9.振り子を意識する
10.心理的要因の悪影響をかわす
11.逆張りをする
12.掘り出し物を見つける
13.我慢強くチャンスを待つ
14.無知を知る
15.今どこにいるのかを感じとる
16.運の影響力を認識する
17.ディフェンシブに投資する
18.落とし穴を避ける
19.付加価値を生み出す
20.すべての極意をまとめて実践する


1.二次的思考をめぐらす
インデックス投資などで得られるマーケットリターンではなく、市場に勝つことが成功する投資の定義だが、そのためには幸運と優れた洞察力のどちらかが必要になる。
運任せではなく洞察力を高めるためには二次的な思考が欠かせない。
一次的思考は単純で底が浅く誰にでもできる考え方で、「この企業は減益になると思うから売りだ」というのが一次的思考、「この企業の減益幅はコンセンサス(多くの人の予想値)より小さいと思う。予想よりも良い業績が発表されそうだから買いだ」というのが二次的思考

一次的思考は大多数の人が考えることなので、一次的思考に留まっていては投資で成功することは困難です。あるニュースに対して大多数の人はどう判断するだろうか?その判断は本当に正しいのだろうか?と考えを深めていくことが大事だと思います。多数派の判断がほぼ正しいと考えられるなら、そこには投資チャンスはあまりないので見送り、多数派の判断が間違っていると考えられる場合には投資チャンスの可能性があるので、より多面的に分析・思考を深めることで、機会をものにできることになります。
二次的思考の結果は多数派の意見と異なるので、居心地も悪いでしょうし、信念を貫くには強い意志も必要ですが、常日頃から「本当にそうだろうか?」と疑問を持つことが大事だと思います。
常に疑問を持ち、自分の考えを深めていくことが二次的思考のトレーニングになり、投資の成功にもつながっていくと思います。

2.市場の効率性(とその限界)を理解する
効率的市場仮説によれば、インサイダー情報でさえも迅速に価格に反映されるので、市場に勝つことはできないことになる。市場が情報を迅速に価格に反映するというのはその通りだと思うが、織り込んだ結果の価格が、あるいはその見方自体が常に正しいとは限らない。効率的市場の価格がすでにコンセンサスを織り込んでいるのだとすれば、コンセンサスと同じ見方をする者は平均的なリターンしか得られない公算が大きい。市場に勝つには、コンセンサスとは異なる独自の見方(二次的思考)をしなければならない。
価格の誤りは日常的に起こるものではないので、市場に勝つことは難しいというのはその通りだと思うし、実際に理論に近い効率的な資産も存在し、以下のような特徴があります。
(1)広く認識されており、多くの者がその動向を追っている
(2)社会的に認められており、物議をかもしたり、タブー視されていない
(3)投資することのメリットが、表面的にであっても明確で分かりやすい
(4)クラス全体と構成要素に関する情報が広く公平に流れている

株式市場で言えば、多くのアナリストがフォローしている大型株は適正な株価が付いている可能性が高くなります。一方で機関投資家の投資対象にならないような小型株や不祥事を起こした会社などは、適正ではない株価に放置されている可能性があります。我々個人投資家は、そういった非効率が多く残っていそうな場所を活動場所とすることで、お値打ちな掘り出し物を見つけて市場平均に勝つチャンスが高まると思います。
一方でそういった非効率な市場では個々人のスキルの差も大きく影響するので、掘り出し物に見えるゴミを掴まされる可能性もあります。掘り出し物が放置されているのはなぜか?十分に吟味する必要がありますし、優れた洞察力を磨くことも大事になります。
私が投資しているティアの場合、葬儀ビジネスを展開している小型株だったので、上記の(1)と(2)に該当し割安に放置されていました。買い始めた頃は周りに薦めても、どうして葬儀会社なんかに投資しないといけないんだ!縁起でもない!と言われて、取り合ってもらえませんでした。
そういったコンセンサス(多数派意見)に流されず、自分を信じ続けることも大切です。

3.バリュー投資を行う
投資で確実に成功するには、まず最初に本質的価値を正確に推計することが不可欠だ。さもなければ、投資家として成功し続けるという夢は、夢のままで終わってしまう。
株式投資のアプローチとしては、その株式の本質的価値を推計し、そこから株価が乖離した時に売買する方法と、株価動向の見通しのみに基づいて投資の判断を下す2通りがある。ランダムウォーク仮説が登場してから、テクニカル分析は衰退したと書いてありますが、短期的には株価はテクニカル要因でも動くので、まだ有用性はあると思いますし、長期投資でもテクニカル要因での変動を利用できると思います。下記の記事にも書いてみました。
 テクニカル投資は有効?
企業の本質的価値を重視するファンダメンタルズ投資も、現在の本質的価値に対する割安さを重視するバリュー投資と、将来の本質的価値の成長を重視するグロース投資に分かれて、著者はバリュー投資を推奨しています。
著者の考えに近いのは、日本ではかぶ1000さんだと思います。
私はグロース投資の比重が高いですが、割安さも重視するというスタンスです。
どちらにしても、本質的価値を見抜くスキルを高めていくことが大事ですし、株価がすぐに本質的価値に戻るわけではないので、忍耐強くその考えを持ち続けることも大事になります。
現時点の本質的価値を見極めるより将来の価値を見極める方が難易度が高いので、グロース投資の方が見込み違いになる可能性が高まり、勝率は低くなります。その分見込み通りに成長した場合、バリュー投資と比べてリターンは大きくなりますし、満足度も高くなります。
私は割安成長株投資を極めていきたいと思っていますが、かぶ1000さんのようなバリュー投資の視点も取り入れていきたいと思っています。

4.価格と価値の関係性に目を向ける
投資は「良いものを買う」ことではなく、「ものをうまく買う」ことで成功する、というのはその通りです。
ほとんどの資産は本質的価値を大幅に下回る価格で買えば良い投資になるので、価値と価格が大事になります。お値打ちな価格で買うことが一番重要です。
資産を本質的価値を下回る価格で買うのが最も信頼性が高い、と言うのもその通りだと思いますが、私は将来多くの人が良い会社だと評価してくれそうな会社(本質的価値が高まる会社)を、まだ小型株のうちにお値打ち価格で買うというのが大好きです。私の予測通りに成長しない会社もありますが、予想通りに成長する会社が数社あれば、十分大きなリターンが得られると考えています。
見極めの精度を高めるとともに、期待通りの成長は難しそうだと判断したら損切りすることを徹底できれば、もっと投資効率が上がると思いますが(笑)

まずはさわりの部分をご紹介しましたが、投資で長期的に成功するために必要な考え方がまとめられた本なので、折に触れて読み返すことをお薦めします。
私の現時点での考えを織り込みながら、続編もまとめてみたいと思っています。後編できました!
 投資で一番大切な20の教え 後編
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posted by アイル at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする