2015年11月11日

ティア2015年度決算分析2

ティアが2015年度決算と中期経営計画を発表したので、分析してみます。
今回は第2弾として中期計画中心に分析してみます。

まずは2005年以降の業績推移を振り返ってみます。
ティア
ティアは2006年6月に名証セントレックス市場に上場しましたが、それ以降安定的な成長を続けています。
2010年度に業績が伸びて、翌年に反動減が出ているのは、2009年7月にティアの冨安社長がカンブリア宮殿に出演して、2010年度の業績が大きく伸びた反動です。2016年以降は中期計画の数値です。
上場してからの10年間を振り返ると、海外発の大きな経済危機や東日本大震災など外部環境が激変したこともありましたが、ティアはその中でも安定的に成長してきたことはとても素晴らしいと思います。
一方で最近は利益の伸びが低下していて、少し物足りなく感じます。
ティア
2013年頃までは伸長率のばらつきは大きいものの15%前後の成長を続けていました。それが最近は5%前後の成長に鈍化していて、中期計画でも6%程度の低い成長率に設定されています。
葬儀会館の出店ペースが上がってこないのも売上の伸びが低くなっている要因だと思います。
ティア
中期計画では、葬儀需要の増加が見込まれる環境下、当社といたしましては、利益成長を維持しつつ、中長期目標であります会館数200店体制の実現に向け、新規出店ペースの加速化局面であると判断していると書いてありますが、直営出店は4店ずつで、上記グラフを見ても特にペースが加速しているとは思えません。
ティアの直営会館出店は、中部2店、関東・関西1店ずつの計4店というのが最近の基本ペースなので、中期計画期間中も同じ出店ペースです。FC会館含めても8館だと200会館達成するのが2031年になってしまいます。加速化局面と判断するなら出店数を4、5、6店と増やしていってほしいですね。
ティア
葬儀件数と直営部門の葬儀単価推移(単位:千円)を見ると、葬儀件数は安定的に伸びています。
葬儀件数は2011年までは平均17%位ずつ伸びていましたが、2012年以降は7%に伸びが低下しています。葬儀会館の出店ペースが落ちたのもその一因だと思います。この点からももう少し出店ペースを上げてほしいですね。
葬儀単価については2010年に大きく低下しています。これはカンブリア宮殿効果で葬儀件数が急増し、1件1件の葬儀に十分寄り添えなかったことや、景気の悪化などが影響していると思われます。2015年に単価が再度落ちているのは、葬儀に含まれる費用の見直しを行った影響があるようです。
葬儀単価を上げるのは難しいので、単価は維持しつつ出店を加速して葬儀件数を大きく伸ばして欲しいと思います。

次に利益面をもう少し分解して分析してみます。
ティア
営業利益率は徐々に上昇してきましたが、目標としていた10%を達成するとそこで頭打ちとなり、中期計画でも2018年まで10%を維持する計画です。
原価率は一貫して低下していますが、販管費が売上を上回るペースで増加しているので、両者が相殺して10%維持という感じになっています。特に最近は販管費率のアップが加速している感じです。
ティア
主な費目を見てみると、間接部門の人件費率は少しずつ増えている感じですが、最近伸びが大きいのは広告宣伝費です。前期の4Q業績が失速したのも広告宣伝費の影響です。今期も販管費率は跳ね上がっているので、広告宣伝費が増えそうですが、効率的な運用を心掛けてほしいですね。

最後にROEなどの資本効率を見てみます。
ティア
私がティアに投資し始めた頃の株主資本比率は20%程度でしたが、毎年利益を積み重ね徐々に財務的な安定度も高まってきました。自己資本を充実させながらROEも高めて20%前後で推移していましたが、昨年の公募増資で自己資本が増えた結果、ROEは13%に下がりました。
株主資本比率は49%まで高まっていますが、これは高すぎだと思います。日本は超低金利が続いているので、もう少し財務レバレッジをかけて出店投資に回しても良いと思います。
中期計画でも株主資本比率は50%を維持するので、ROEは13%程度で推移しそうです。
ROAは5〜6%くらいで安定推移しています。ティアは装置産業であり、葬儀会館をオープンしていくと資産は増えていくので、一定のROAが維持できていれば優秀だと思います。
昨年の公募増資は、今後の出店加速に備えて株主資本を厚くしておくことが目的だったので、株主資本比率は30〜40%程度に抑えて出店を加速し、ROEの向上も実現してほしいと思います。

2回に分けてティアの決算や中期計画を分析してきましたが、もう少し売上・利益の成長を加速させて、株主や投資家が期待するような計画を提示してほしかったですね。
今回の中期計画を最低ラインとして、初年度から大きく上回る結果が出ることを期待しています。
また期待ばかりになってしまった(笑)
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posted by アイル at 18:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ティア2015年度決算分析1

2015年11月9日(月)にティアの2015年度決算が発表されたので、分析してみます。
今回は中期計画も併せて発表されました。中期計画は最も注目されるタイミングで発表する!という考えでずっと待たされてきましたが、決算と同時発表ではあまりインパクトがなかったようです。
ティア決算分析
決算発表翌日の株価は4.6%安で、株主は決算内容や中期計画に失望しているようです。

まずは2015年度の業績について、四半期推移を見てみます。
ティア決算分析
売上は毎年順調に増加していますし、4Q実績もほぼ想定通りです。下の葬儀件数グラフと比べると、もう少し4Qが伸びてもいい感じもしますが、葬儀単価下落の影響もあるようです。
ティア決算分析
問題は営業利益です!
3Qまでは前年を大きく上回って24.8%増で推移していましたが、通期計画は4%増と控えめな数値だったので、上方修正確実!と期待していました。
しかし蓋を開けてみると、計画は上回ったものの8.6%増と、3Qから大幅に失速してしまいました。
ティア決算分析
4Qがこんなに真っ逆さまに落ち込むとは想定外でした。こんなに落ち込んだのは2010年以来です。
4Qは横ばい程度を予想していたので1.5億円くらい予想を下回った印象です。
販管費率や原価率が跳ね上がっているので、かなり経費を注ぎ込んだ感じです。4Qにはティア津島とティア小牧中央がオープンしているので、広告宣伝費などを重点的に使ったのではないかと考えています。
愛知県内ではティアの知名度も高いわけですし、それほど広告宣伝費を投下しなくても順調に立ち上がると思います。効率的で計画的な経費運用をお願いしたいものです。
コスト改善活動は呼吸の様に、意識しなくても自然と無駄を省くような会社になってほしいですね。
2015年にあまり利益が出過ぎると翌年が減益計画になってしまうので、それを避けたいという要因もあるのかもしれませんが、もう少し利益を出すことも意識してほしいですね。
今期の営業利益計画は0.7%増!とほとんど横ばい です。この計画を見ると2015年の利益が高くなってしまうと困るのは分かりますね^_^; なぜ今期は利益がさらに伸びないのか理解に苦しみます。
ティアは10%以上の営業利益率を出すことに罪の意識を感じているのでしょうか?
ティア決算分析
原価は売上に比例する部分が多いので四半期でそれほどブレないんですが、4Qはかなり上昇しました。
原価は葬儀会館に関係する費用なので、葬儀件数に比例する費用が多いはずです。直営会館が2会館オープンしたので、減価償却費の増加があるのかな?と思いましたが、前年とほとんど変わっていません。
葬儀会館がオープンする前には、ティアの会会員を増やすためにティアメイトを重点的に投入しますが、当初計画以上に投入したり、イベント開催回数を増やしたくらいしか思い付きません。
ティア決算分析
販管費率も飛び抜けています^_^; 4Qは広告宣伝費をかなり使ったようです。
ティア決算分析
営業利益率も4Qは過去10年で下から3番目まで落ちてしまいました。
ティア決算分析
ティアの株主を続けていると、通期の決算発表には期待できないという諦めに似た気分を味わうことが多いですが、今回は3Qまでが絶好調だっただけに例年以上に失望しました。期待した私が甘かった。

8月にオープンした2会館が今期の業績に寄与するので、今期につながるような経費の重点投入だったと期待して、中期計画の初年度は計画を大きく上回る着地になることを期待しています。
決算発表が期待外れだったのに、早速期待し過ぎている私って...
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中期計画も含めた年度業績の分析も完成しました!
 ティア2015年度決算分析2 中期計画編
posted by アイル at 01:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする