2015年11月15日

ジャパンパイルも杭打ち不正

旭化成建材に続き、杭打ち大手のジャパンパイルでもデータ改ざんが発覚しました。
コンクリートの杭打ち業界で旭化成建材はシェア2%なのに対し、ジャパンパイルは25%の大手だそうです。業界大手でもデータ改ざんが発覚したことで、予想通り業界全体に広がっていることが明らかとなり、今後も続々と、実はうちもやってましたというカミングアウトが続きそうです。
杭打ちを実際に行っているのは地元の小さな工務店や一人親方みたいな人たちで、杭打ちの仕事が入ると杭打ちを下請けした会社の社員として現場で杭打ちをして、次の現場では別の杭打ち会社の社員として仕事をしているという記事もあり、杭打ち会社は調べればどこでも不正が出てきそうなので、早く報告した方が心証が良いという競争になりそうです。

今日の日経新聞にジャパンパイルの黒瀬晃社長のインタビュー記事が載っていました。
記事を読むと、黒瀬晃社長の意図とは異なり、ますます業界に対する不信感が高まりますし、業界の常識は世間の非常識という感じがしました。素人考えですが、インタビューを読んだ感想を書いてみます。

地盤の抵抗値を電流計のデータでチェックしていて、このデータがうまく取れなかった時に流用をしているが、データを見る装置は掘削機の外側の印刷装置と運転席の2ヵ所に設置されており、運転席でデータをチェックしながら杭打ちを行っているので、データ流用の有無に関わらず工事はしっかりやっているはずだ。杭が想定より短ければ元請けに必ず報告し対処する。支持層に未到達を知りながら放置することはあり得ない。いずれ施工不良が分かるからだ。元請けも杭が支持層に未到達なのに対処せずに工事を続けろということはないだろう。杭打ち業者も不備が分かれば急いで報告した方が得で、気を使って報告しないことはあり得ない、と答えています。

完全に性善説からの発言ですが、これはさらに不正が発覚した場合に備えての逃げなのかなとも勘ぐってしまいます。まさかそんな悪意を持って不正をしていたとは思いもよらなかった、と言い逃れるための布石という見方ですね。
旭化成建材の現場でデータ流用が発覚した物件では、一部の杭が支持層に達していなくても問題が起こるわけではないので安心してほしいという見解が出されています。不安を抑えるという意図もあるでしょうが、安全域があるはずなので一部の杭が未達でも大きな問題にはならない感じがします。
上記のインタビューでは、「支持層に未到達を知りながら放置することはあり得ない。いずれ施工不良が分かるからだ」と発言していますが、これにはものすごく違和感を感じますね。杭打ちは地中深くの見えない部分ですし、杭打ちの場所にもよりますが一部が未達でもすぐには分からないと思います。
杭打ちを始めてから、支持層が想定より深くて杭の長さが足りないと分かった場合、元請けに報告しても工事関係者全員が困ることになります。支持層までの深さを再調査したり、必要な長さの杭を新たに発注しなければならないでしょうから、その間工事は止まってしまいます。杭打ちが終わらないと建築工事はできないですからね。
そうなるとすべての工事が後ずれしてしまうので、ただでさえ職人が足りないのに工事スケジュールを見直すのは大変な労力になります。
現場がマンションなどの場合、顧客への引き渡し時期などの関係から竣工を伸ばすのはさらに困難が予想されます。立場の弱い多重下請け先の杭打ち業者に一時的に雇われた杭打ち職人が、これだけ影響の大きい報告をできるのか甚だ疑問です。
たとえ杭打ち業者に報告したとしても、これは聞かなかったことにする、そのまま杭打ちを続けろ!となるんじゃないでしょうか?不正をしろとは言わないでしょうが^_^;
杭打ち業者の報告で工事計画が遅れたとなれば、元請けから工程管理もできない業者のレッテルを貼られて、次からは仕事が回ってこなくなりそうです。正直者がバカを見るという世界は良くないと思いますが、聞かなかったことにする可能性が高そうです。
元請けに報告したとしても、杭打ちを担当しているのは御社なんだから、決められた納期通りに杭打ちを完了させてください、と言われるだけじゃないでしょうか?
きちんと報告すれば納期を見直すなどの対応をしてくれるなら報告するかもしれませんが、報告してもしなくても状況は何も変わらなくて、逆に報告すると不利益を被る可能性があるとなれば、報告しなくなるでしょうし、杭打ち担当者にも自分でどうにかしろ!という流れになっていきそうです。
そして社長は、私は性善説を信じていますから!としか言わないという

不正の原因は印刷用紙がなかったり、紙が風で飛ばされてしまった、雨で濡れてしまったなど、いつの時代の言い訳だよ!と突っ込みたくなるような内容です。電流計データは運転席で確認すると同時に、無線でリアルタイムにクラウド上に保管し、杭打ち会社・元請け・地方自治体・入居予定者なども見れるようにすれば、データの流用や施工不良はかなり防げると思います。
今回の不正も、杭打ちを始めたら杭の長さが足りないことが分かったという要因もあるので、支持層の深さを正確に把握する方法や、必要な長さの杭をすぐに入手できるような仕組みも必要になると思います。
現場の性善説だけに頼らず、不正ができない、不正をする必要がないような抜本的な対策が必要です。

インタビュー記事の中で、それもそうだな〜と思ったのは、一番最後の部分です。
横浜のマンションはなぜ傾いたと思うか?との問いかけに対し、下記の様に答えています。
深刻な施工不良は通常は完成から1〜2年以内に異常が現れる。完成から約8年たって出たのが信じられない。東日本大震災による地盤変化の可能性も否定できない
確かに8年も経って急に出てくる問題なのかな?と不思議に感じる部分もあります。

杭打ちに関連したニュースや今回のインタビュー記事を読むと、
電流データは流用したかもしれないが、杭打ちはきちんと行っているはず
たとえ一部の杭が支持層に到達していなかったとしても、建物全体の安全性に問題はない
深刻な施工不良は通常は完成から1〜2年以内に異常が現れる

ということのようですが、これらが本当に正しいかどうかは徐々に明らかになってくると思います。
現状では、新築より築10年以上の中古マンションが安心ということですね。
新築マンションの価格は高騰していますし、今後はさらに中古マンション市場が活性化しそうですね。
関連する銘柄にも注目が集まる機会が増えそうです。
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posted by アイル at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする