2015年11月22日

株主優待と1億円特集はやめなさい

こんにちは!優待投資家のアイルです。
内藤忍さんがブログで、マネー誌の「株主優待」と「1億円特集」はやめなさいという記事を書いています。
ご指摘はごもっともだと思う部分もありますが、少し言い過ぎじゃないかな〜と思う部分もあるので、私なりの考えを書いてみます。私もダイヤモンドZAiの優待特集に登場しているので、当事者の一人ですし
 マネー誌の「株主優待」と「1億円」特集は、もうやめなさい

内藤氏は、日経マネー、ダイヤモンドZAi、ネットマネーの月刊マネー誌で、毎月のように似たような特集が繰り返されている。特に目に付くのが、利用者が登場して解説する「株主優待」と老後の不安を解消するための「1億円特集」です、と書いています。
確かに最近のマネー誌では2〜3ヵ月に1回くらい株主優待特集をしている感じです。マネー誌が3誌あるので毎月どこかで優待特集が行われているイメージで、さすがに多すぎる感じがします。
ここ1年はふるさと納税の特集も多くて、株主優待かふるさと納税のどちらかは毎月登場する感じです。
ふるさと納税はかなり問題の多い制度だと思いますが、趣旨から外れるので本題に戻ります。
株主優待使用の裏ワザももう出尽くしでしょう^_^;と思います。以前は便利に使える裏ワザも存在したんですが、ブログやマネー誌の特集でメジャーになると裏ワザも使えなくなってしまいました。
知る人ぞ知るからこその裏ワザですよね!

配当と優待を合わせた実質利回りを気にする個人投資家も増えていますが、これでは毎月分配型投信の分配金だけを見ているマネーリテラシーの低い投資家の目線と同じです。個人投資家を啓蒙するという理念があるのなら、「楽しい投資」ではなく「儲かる投資」にフォーカスすべきではないでしょうか?と問題提起しています。
この部分に対しては反論したいことがたくさんあります。
優待株と毎月分配型投信を比較するのはちょっと無理があると思います。
毎月分配型投信の分配金だけを見ているマネーリテラシーの低い投資家というのは、タコ足配当の分配金を喜んでいる人を指していると思いますが、株主優待はタコ足配当とは違います。中には赤字続きで優待だけで株価を維持しているような会社もありますが、多くの優待株は利益もきちんと出しています。
株主優待を費用計上した後できちんと利益を上げているわけですから、タコ足配当を出しながら毎月基準価格を切り下げている毎月分配型投信とは違います。
さらに言えば桐谷さん効果などもあって株主優待株は人気で、優待株はここ数年上昇傾向が続いています。毎年優待や配当をもらいながら株価も上昇しているので、現状の優待投資は「楽しい投資」でかつ「儲かる投資」になっています。8月のチャイナショックでも株主優待銘柄は元の株価に戻るのが早いので、ボラティリティも低くて安定した投資先になっています。
こうした優待株の特性を理解して投資している個人投資家は、決してマネーリテラシーの低い投資家ではないと思います。表面的な部分だけを見て批判する方が、思考が浅い感じがします。
決してマネーリテラシーが低いとは言いませんが(笑)

そして「楽しい投資」ではなく「儲かる投資」にフォーカスすべき、というのも少し傲慢というか押しつけがましい感じがします。
投資の目的は人それぞれであり、株主優待が楽しみで優待が投資の目的でも良いと思います。もちろん株式投資はもっと楽しいことがたくさんあるので、優待から一歩、二歩と株式投資の奥深い世界に足を踏み入れて欲しいと思いますが、株主優待が楽しみで投資を始める人が増えるのはとても良いことだと思います。貯蓄から投資へ!という流れを太くする一つのきっかけにもなっていると思います。
ちょっと特集しすぎという面はありますが、株主優待をきっかけに投資に興味を持ってもらうということも、マネー誌が果たしている役割の一つだと思います。

問題だと思うのは、優待タダ取りとか優待クロス取りを推奨している一部のネット証券の姿勢です!
優待クロス取りを行うためには信用売りが必要になるので手数料収入が増えますし、売買件数も増えるのでネット証券会社に取っては儲けが増えますが、株主優待制度を導入している会社側や株主にとっては迷惑な話です。想定している以上に優待コストが掛かってしまいますし、長期保有株主を増やすことにもつながりません。クロス取りが増えた結果、優待コストが増加して株主優待が廃止になったのでは困ります。
内藤忍さんが以前所属していたマネックス証券でも、優待クロス取りとは言ってませんが、株主優待を取得しつつ、株価下落に備える方法としてつなぎ売りを紹介しています。
 株主優待を取得しつつ、株価下落に備える方法

マネー誌の1億円特集にも異議を唱えていて、
世代に関係なく「60歳までに1億円」より「60歳から一生毎月50万円」を望む人が圧倒的です。シニアになってまとまった資金を手に入れても、それをどうやって運用して良いかわからない。それよりは、定期的に収入を得られる方法を知りたいというニーズの方が高いのです、と書いています。
内藤忍さんのセミナーに来る人がそう望んでいるだけかもしれませんし、私は早い時期から投資を始めて、40歳とか50歳で1億円以上の資産を築ければ良いと思っています。早く増やそうと焦ってリスクを取り過ぎるのはよくないですが、楽しみながら株式投資を続けてマネーリテラシーを向上させ、結果として1億円を突破できれば理想的だと思います。
内藤忍さんのセミナーに来る人は、シニアになってまとまった資金を手に入れても、それをどうやって運用して良いかわからない。それよりは、定期的に収入を得られる方法を知りたいというニーズの方が高いそうですが、60歳になった時に宝くじが当たって1億円手に入れるならその論理も成り立つかもしれませんが、若い頃から株式投資の実践を続けて1億円を超える資産を築き上げたのなら、60歳になってそれをどうやって運用して良いかわからないなんてことはあり得ません。運用の方法は変わるかもしれませんが、1億円をどうやって運用すればいいか分からない、怖くて使えないなんてことはないですよね!
60歳時点で1億円の金融資産が作れたら、その後は5%の運用で35年間毎年600万円ずつ引き出すことができます。5%の運用は無理だというなら、3%の運用でも465万円ずつ引き出せます。
60歳になるまでに5%くらいの安定運用ができるような金融リテラシーを、株式投資を楽しみながら学んでいけば良いのだと思います。

一部の経済学者や投資の専門家を自称する方々は、お金の不安を煽って「お金の不安を解消する処方箋」を売り込むことが多いですが、過度に不安を煽る人には注意をした方がいいと思います。
霊感商法やオレオレ詐欺も不安に付け込む商法ですし(一部には強欲に付け込む商法もあるw)、日本のマスコミ報道も将来不安を煽りすぎだと思っています。マスコミ報道のせいで日本の景気回復に時間がかかり過ぎている側面もあると思います。
一方的に送り付けられる情報に流されず、自分でしっかりと考えることがとても大切だと思います。
以上は、内藤忍さんのこのブログ記事に対する私の個人的な考えなので、皆さまのお考えなどもコメント欄でお待ちしていますね!

幸いなことに私の周りの投資仲間には、将来が不安で株式投資をしている人はほとんどいないですね。
株式投資が大好きで投資をやめられない(笑)人が大半なので、オフ会などで投資について語りだすと時間を忘れて盛り上がります。そんな投資仲間が広がって本当に嬉しいですし、これからも投資を楽しむ輪をもっと広げていきたいと思っています。
そんな一つの場として、毎月キャッシュフローゲーム会&勉強会を開催しています。
先日のNHKの番組も投資をネガティブに報道していて残念でしたが、もっと投資を楽しめるような、身近に感じられるような流れが広がると嬉しいですね。
 所さん!大変ですよ 潜入!投資家たちの秘密パーティー
マネー誌で私が一番大好きな特集は、自分なりの投資法を確立した個人投資家へのインタビュー記事です。個人投資家へのインタビュー記事なら毎月特集していても大歓迎です!
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posted by アイル at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資姿勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

VTホールディングス決算分析2

VTホールディングス決算分析の第2弾です。
前回の記事↓では四半期の業績推移中心にまとめましたが、今回は年単位の業績推移を見てみます。
 VTホールディングス2015年2Q決算分析

VTホールディングス
2001年以降の業績推移は上記の通りです。棒グラフは営業利益で右軸になります。2005年度以降は上期下期別の積み上げグラフにしています。
2006年から2007年にかけて大型のM&Aを行い、日産ディーラー3社を子会社化したので売上が大きく伸びています。翌年にはリーマンショックが発生し、新車販売も凍り付いたので、売上・利益とも減少しています。新車販売は2月、3月にピークを迎えるので、車検などのサービス収益も含めて4Q(1-3月)の割合が高くなり、下期の方が構成比が高くなります。2008年度は10月にリーマンショックが発生したので、下期の落ち込みが大きくなり上期下期が半々くらいになっています。
半期業績の構成比については今期の業績にも関係してきますので、後ほど分析してみます。
2009年からは景気対策のエコカー補助金制度などの追い風や、M&Aした子会社の業績立て直しなどで順調に利益を伸ばしてきました。国内の新車市場は年々縮小傾向なので売上は落ちていますが、効率化を高めることで利益を伸ばしています。
2012年以降は国内の日産ディーラーの買収もありますが、海外ディーラーのM&Aにも力を入れるようになり、売上も過去最高を連続更新するようになりました。現状では海外売上が2割まで増加しています。
2013年は消費税増税前の駆け込み需要もあって過去最高の業績を達成しましたが、翌年はその反動減で減益となっています。2015年度は前年を上回る計画を立てているものの、株主の期待からすると控えめな目標となっています。これは経営陣が今期の業績について弱気なのではなく、昨年2回下方修正をすることになってしまったので、今期は従来よりさらに保守的に堅めの計画を発表したためです。
実際2Qの実績は上方修正となりました。通期予想は保守的な計画を据え置いているので、上記のグラフの通りですが、下期はもう少し伸びると思います。
VTホールディングス
このグラフは通期の実績(2015年度は計画値)に対する上期実績の割合を表したものです。
2008年度や補助金があった年度などは振れが大きくなりますが、ならせば上期構成比が売上は46%くらい、営業利益は40%くらいになります。
今期は補助金などの特殊要因がないのに、2008年や2010年のような異常値に近くなっており、ここからも下期計画は保守的過ぎることが分かります。
上期の実績と平均的な上期構成比から通期の業績を予測すると、下記の通り計画を上回ることになります。
 売上計画 146,000百万円 予測 156,000百万円 +6.8%
 営業利益計画 8,100百万円 予測   9,400百万円 +16.0%

4Qの比重が大きいのであくまで予測ですが、今期の業績は順調に推移していると思います。

次に自動車セグメントの粗利内訳を見てみます。
VTホールディングス
VTホールディングスの自動車セグメントは、新車、中古車、サービス、レンタカーに分類されています。
営業利益では2013年が過去最高で、次いで2012年、2014年の順になります。
一方で事業のほとんどを占めている自動車セグメントの粗利ベースでは、2013年、2014年、2012年という順番になります。順位が異なるのは2012年以降年々海外ディーラーの比率が高まっていて、本部経費が増えていることが要因だと思いますが、本業部分の粗利は順調に増加しています。粗利についても上下比は46:54くらいと下期の割合が高いので、上期実績を元に通期予測をしてみると29,000百万円となり、粗利ベースでは過去最高益の更新が期待できるペースになっています。
部門別に利益率を見ると、下記の通り部門間の差が大きいです。
VTホールディングス
新車、中古車部門は利益率が低く、レンタカーやサービス部門の利益率が高くなっています
新車、中古車部門の売上が大きいことから、自動車セグメント全体では20%くらいの粗利率になります。
サービス部門の利益率は安定していますが、レンタカーはここ数年積極的に出店を続けていることもあって、利益率は低下傾向です。レンタカー事業は日本で6位の規模まで拡大してきましたが、今後も成長が期待できると思うので、レンタカー事業でもM&Aなどがあると良いですね。
下記の記事にも書きましたが、ぜひジャパンレンタカーを子会社化して、カラオケでも利用できる優待制度に拡充してほしいですね(笑)
 ジャパンレンタカー&カラオケ

部門別の業績については、続編でもう少し詳しく分析してみたいと思います。
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posted by アイル at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする