2017年02月17日

グループリース2016年決算分析1

グループリース(GL)の2016年決算(未監査)が発表されました!
まだ損益計算書と貸借対照表しか開示されていないので大まかな分析しかできませんが、可能な範囲で2016年の業績を分析してみます。

年度毎の業績推移をグラフ化してみると、カンボジアでのデジタルファイナンスモデルが機能し始めた2015年以降、業績が急成長しています。
(単位は千バーツ、利益が左軸、売上が右軸です)
グループリース
今期2017年は純利益が倍以上に伸びると此下会長が述べているので、今期の純利益目標も入れてみました♪
2016年実績も素晴らしいんですが、遥か下に見えてしまいますね^_^;
昨年末に開催されたウェッジの事業説明会で、此下社長が2018年はさらに倍以上になるだろうと述べていますが、2018年までグラフに入れると2016年が成長していないように見えてしまうので、やめておきます(笑)
何度も書いていますが、2014年まではタイでの新車バイクのリース販売が中心で、タイ経済の影響を受けて利益も変動していました。
2015年からはカンボジアで新たに始めた、東南アジアの地方部に特化した独自のマイクロファイナンスモデル「デジタルファイナンス」が機能し始めて、業績を伸ばしています。
年ベースではなく四半期ごとの業績推移は下記の通りです。
(グラフ部分をクリックすると画像ページが開き、そこでグラフをクリックすると拡大表示されます)
グループリース
四半期毎の業績推移を見てみると、2016年3Qはカンボジアでの干ばつの影響で、利益の伸びが鈍化して心配しましたが、最需要期の4Qではしっかりと2Qまでの伸びを取り戻しました。
と言うより4Qの利益の伸びは素晴らしいですね!
営業利益は売上の折れ線グラフを飛び越えてしまいました。デジタルファイナンスの利益率の高さが表れていると思います。
デジタルファイナンスのビジネスモデルは、規模が拡大するに連れて効率がさらに良くなる仕組みだと思うので、デジタルファイナンス展開国が広がっていく今後が楽しみですね。

次に販管費や不良債権コストの推移を見てみます。
グループリース

2015年以降営業利益の伸びが素晴らしいですが、不良債権コストが減少している影響が大きいです。
2013年から14年にかけて不良債権が増加したのは、GL本体で手掛ける新車バイクリースがタイ経済後退の影響を受けたためですが、与信基準を厳しくして新規の不良債権発生を抑制しつつ、不良債権処理を進めたことで利益が改善してきました。担保権を行使して回収してきた中古バイクの市場価格が回復してきた事も資産処分損の減少に寄与しています。

この辺りは、GL単体の業績推移を見るとよく分かります。
下記のGL単体の販管費などの推移は、GL本体がタイで手掛ける新車バイクリースの状況を表しています。
グループリース
不良債権コストの減少で、GL本体の営業利益も過去最高を連続更新しています。
カンボジアなどでのデジタルファイナンスが注目されていますが、GL本体の業績も改善しているのは心強いですね。タイでは子会社タナバンが手掛ける、中古バイクなどの動産担保ローンも伸ばしていくので、タイ国内での事業も順調に伸びていきそうです。

上記2つの連結と単体のグラフを比べると、連結の貸倒引当金が2016年に増加しています。
カンボジアの融資残高も200億円まで拡大しているので、融資が増えるに連れて一定の貸倒れが発生しているようです

次に販管費などの売上比率の推移を見てみます。
グループリース
不良債権コストの比率が低下したことで、営業利益率がV字回復しています。
販管費率が若干低下した事も利益率の向上に寄与しています。
昨年からインドネシアに進出し、今年はミャンマーも本格的に拡大していくので、当初は販管費もかかりますが、事業が拡大していけばデジタルファイナンスの効率性が効果を発揮し、販管費率も低下してくると期待しています。
ただ今年はさらに13ヵ国に展開する!という目標も掲げているので、こちらはM&Aに伴う一時的な費用も含めて、販管費の増加要因になります。2018年にはインドネシアもミャンマーもフルオペレーションに入るので、売上の伸びでこれらの販管費の増加要因もカバーできるのではないかと考えています。

最後にバランスシートを見てみます。
グループリース
固定負債が大幅に増加していますが、これはJトラストアジア向けに転換社債130M$(5,000百万バーツ程度)を発行したためです。これが株式に転換されれば株主資本比率も一気に高くなりますが、行使可能期間は5年間あり、その間5%の金利も付くので、転換期限まで社債として保有しそうですね。
GLの株価が上昇しているのでJトラストはデリバティブ評価益も計上できますし、この面からも転換権行使はギリギリになりそうです。
それでも株主資本比率50%と言うのは、ファイナンス会社ではあり得ないほどの高い数値で、財務体質は強固と評価できると思います。

今回のグループリースの決算発表は、ウェッジが日本で決算発表をする必要があるため、未監査の状態で計算書類だけ開示されています。事業報告書が出るともっと詳しく分析できますが、可能な範囲で分析を続けていこうと思っています。
2016年も順調に業績が拡大しましたし、この勢いで2017年も伸びていけそうだな!と感じるような決算だと評価しています。続報も楽しみにお待ちくださいね!
 応援ポチッとお願いします!
皆さまの応援があれば、上位に進出できると思います!
posted by アイル at 01:41| Comment(1) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする