2017年04月08日

3月13日 緊迫のグループリース本社訪問!

いよいよグループリース視察ツアー開始です!
10時にホテルをチェックアウトして、グループリースの本社を目指します。

グループリースの本社はバンコク中心部からやや北側にあります。ずっとここに本社を構えていますが、私がウェッジの株主総会に初めて参加した2011年には、株主総会後に開催された事業説明会で、当時の田代社長がグループリース本社前からスカイプで中継して、成績優秀で表彰された社員や本社の様子をレポートしていました。
当時は本社の1階で中古バイクのオークションを開催していたので、スカイプ中継中もひっきりなしにバイクが出入りしていましたが、バイクオークションの規模も大きくなったので、今では郊外の専用会場でオークションを行っています。午後にバイクオークション会場の見学にも行きました。
現在1階はオープンな社員食堂として利用されていて、周りに飲食店が少ないことからお値打ち価格で食事が提供されていました。社員同士のコミュニケーションや風通しも良くなりそうですね。
本社ビルは6階建てですが、かなり古くて耐震性などにも若干問題があるので、近々新しいオフィスに移転するそうです。新オフィスでは社員の創造性が更に発揮できる様な工夫が施されているそうです。
これだけの成長を遂げても同じ本社ビルを使い続けてきたのは、ピーターリンチ的にもプラス評価ですね。新しいオフィスがどうなるのかは気になるところです。
グループリース本社
今日3月13日(月)は、タイ証券取引所に今回カオフンが問題として取り上げているSMEローンについて、詳細を報告する期限になっています。こんな日に本社を訪問することになるとはまったく予想していませんでしたが、ある意味こんな日にグループリース本社に居るというのも凄い巡り合わせだなと感じます。

本社ではタイの事業を担当しているグループリースの取締役で、タナバン社長も兼任している田代宗雄さんから、タイでの今後の取り組みについてプレゼンして頂きました。
プレゼンの途中には、SETへの報告資料作成で大忙しの此下社長も顔を出していただき、今回のカオフン問題の経緯やタイでの事業展開などについて語って頂きました。
主なプレスリリースは、タイ語版も英語版も此下社長が自ら作っているそうです。
話を聞いている最中にも此下社長の携帯には次々と電話がかかってきていて、アナリストや投資家などから問い合わせが殺到しているようです。
カオフンは一部情報では経済紙とされていますが株式新聞の一つで、以前からグループリースを狙い撃ちにしたネガティブキャンペーンを行っている。此下兄弟はヤクザだ!という記事を載せたこともあり、その紙面にはヤクザの写真も添えられていたそうです。日本=ヤクザという発想なんでしょうが、日本の株式新聞でもそんな写真は載せませんよね^_^;

そんな説明の最中に突然前触れもなく、此下益司会長が会議室に登場!

此下益司会長には会ったことがないので、ぜひお会いしたいと希望していましたが、世界中を飛び回っているお忙しい人であり、投資家対応は会長の仕事ではないので会えないだろうと言われていました。
それだけに突然の登場には驚きました。
実際会議室には5分も居なかったと思いますが、その存在感に圧倒されました!

カオフンの一連の報道はデマであり、今回の問題収拾には私が先頭に立って対処するので安心してほしい、と力強く語っていました。
SETへの報告が13日だったので経営トップが本社に集合することになり、その結果会議室に顔を出してくれたのだろうと思います。ある意味カオフンのお蔭と言えるかもしれませんね(笑)

田代さんからのプレゼンは、タイでの今後の事業展開についてです。
グループリースはカンボジアなどタイ以外での成長に注目が集まっていて、タイの事業は今後縮小していくのではないか?と思われています。タイのアナリストや投資家からその様な懸念する声も出ているそうで、決してそんなことはない、今後タイでの事業も拡大していくという説明でした。
懸念を払しょくするために、タイのアナリスト向けにもタイでの事業展開について説明する機会を作っていて、本拠地タイでの事業拡大もアピールしているそうです。

グループリース
上記のグラフの通りGLの売上、利益は順調に成長していますが、タイでの売上を見ると2014年から減少傾向が続いています。同業のタナバン買収で一時的に売上は増えていますが、その後も低下傾向が継続していました。
この間、カンボジアでのデジタルファイナンス事業が大きく伸びているので、タイの投資家からすると、タイでの事業展開には力を入れないんだな〜という印象になりますよね。
ただ実際はタイのデモや洪水などの影響で景気が悪化し、GLやタナバンのポートフォリオも返済が滞るお客さんが増えて、不良債権比率が高くなり質が悪化しました。この事態に対処するため、新規の貸付については与信基準を厳しくしてポートフォリオの拡大を抑えつつ、延滞債権については担保のバイクを回収し不良債権を処理して、既存債権の質向上にも注力してきた結果、この両面からタイでの売上が減少傾向になりました
債権の質向上と並行して、この1年ほどタイでも新たなビジネスモデルを確立すべく、田代社長中心にバイク販売店を回ってニーズを把握するなど現地調査、戦略立案を進めてきました。社長自らバイク販売店を回って顧客の声に耳を傾ける姿勢が評価されたのか、2Qで売上減も底打ちし4Qではタイの売上も増加してきました。
グループリース
国別の売上推移を見るとより顕著です。
2016年4Qはタイは伸びているのに対し、カンボジアは横ばいになっています。カンボジアは昨年の干ばつの影響がまだ続いているのかもしれませんね。
ちなみにシンガポールと表示されている売上が、今回カオフンが問題視したSME融資売上です。
カンボジア、ラオスがデジタルファイナンスモデルによる売上です。

タイでの新たな戦略は、バイク販売店向けにトータルサービスを提供していくことですが、2月にホンダやヤマハなども招いて、タイの全国のバイク販売店を招待して盛大なパーティーを開催し、新たな戦略についてプレゼンしたそうです。
その時使用したスライドを元に、今後の戦略の一部を説明してもらいました。
小さな中古バイク販売店から始めて徐々にビジネスを拡大し、GLから融資も受けながらメーカー認定の新車バイク販売店にまで成長した成功ストーリーが盛り込まれていたりして、販売店のオーナーの方々の共感を呼ぶような内容になっていました。
この映像作成は、ウェッジホールディングスの子会社ブレインナビ(タイランド)が製作しています。先日GLから公開されたドローンを使った映像もブレインナビが製作しています。
グループリース
 <バンコクのYAMAHAバイク販売店 グループリースのPOS設置
GLは新車バイクの割賦販売を提供することで、新車バイク販売店の売上向上に貢献してきましたが、タナバンを買収したことで中古バイクを担保にした小口融資(アセットバックローン、商品名はmoto for cash)に事業が広がりました。バイク販売店の声を聞く中で、新車バイク販売時の下取バイクの処理に困っていたので、独自に開催しているバイクオークションに下取バイクを出品してもらって換金するなど、オークションを核にした事業展開を図っていきます。
複数のバイク販売店を持っているオーナーは、中古バイク店も持っていることが多いので、仕入にもバイクオークションを活用してもらい、オークションでのバイク落札時にもGLが融資することで、中古バイク販売店に取っては品揃えを充実できますし、GLに取っては融資対象が広がって売上の増加が期待できます
オークションでの落札に融資が付くことで、入札側も資金繰りを気にせずに入札できるので、落札価格が他のオークション会場より高くなり、それが出品の増加に繋がるという好循環が生まれつつあるそうです。
現状では担保として回収してきたバイクが中心ですが、下取バイクなど取り扱う商品の幅を広げて、将来的にはバイクオークションNo1を目指すそうです
オークション+ファイナンスは最適な組み合わせですし、そうしたビジネスモデルを作れるのはGLだけなので、バイクオークション事業も伸びていきそうに感じました。
タイの新車バイクの割賦販売は競合も多く単体のサービスでは金利競争に陥ってしまいますが、オークションサービスや下取バイクの処分、スピーディーな融資判断、バイク販売店へのSME融資などのトータルサービスを提供することで、新車バイクの割賦販売もGLにお願いしよう!というフルパッケージ戦略ですが、日本的なかゆい所に手が届くサービスで、なかなか面白いと感じました

グループリースは競合が少ない田舎に特化して、効率的なデジタルファイナンスを提供する会社というイメージでしたが、都市部でも通用するビジネスモデルが確立できれば、鬼に金棒ですね!
新興国を卒業して成熟段階に入った国を含めた事業展開エリアの幅が広がりますし、将来カンボジアなどが成長を遂げて事業環境が変化しても、新たに確立したビジネスモデルで事業を続けることができます

これからはタイでの事業展開や売上、融資ポートフォリオの推移にも注目していきたいと思います。
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不安を抱えながらバンコクへ出発!

まずはグループリース訪問までの経緯をまとめてみたいと思います。

ウェッジホールディングスのビジネスは、子会社グループリースが手掛けるファイナンス事業、本体で手掛けるコンテンツ事業、子会社が保有しているリゾートホテル事業の3つがありますが、現状ではファイナンス事業が業績の大部分を占めています。
ファイナンス事業はここ2〜3年成長を続けていますが、東南アジアで事業展開しているため間接的にしか状況が分かりません。会社が公表するIRやプレスリリース、決算説明会などを通じて事業内容の理解を深めたり、現地の様子を聞くくらいしかなく、事業内容を理解しにくかったり、誤解が生じたりしています。

私も当初は、オートバイリースはレジャー用のバイクをリース販売していると思っていましたし、バイクを手に入れることで生活が一変する!と説明されても???という感じでした。生活が一変するというのは、遠くまで遊びに行けたり、バイクを持っているとモテたりするとか、そんな事なんだろうと思っていました^_^;
徐々に理解が深まってきても、タイでの競合他社との優位性について、融資可否判断のスピードが違う!と説明されても、なんとなくそうなんだろうな〜という程度で、腑に落ちるまでの理解はできませんでした。そしてリース販売時の金利が高いのは、貸し出す相手の貸倒れリスクが高いからだとずっと思っていました

こんな感じだったので、グループリースについて調べれば調べるほど、現地に行って事業の現場を実際に見て体感することが大事だな!と強く感じる様になりました
とはいえグループリースが主に事業展開しているのは、東南アジアでも後発新興国であり、その中でもさらに地方の農村部中心です。まったく土地勘もない場所でたとえ辿り着けたとしても、ホンダバイクの販売店やクボタ販売店を覗くくらいしかできず、それだけではわざわざ訪問する意味があまりなさそうです。
会社側にお願いして訪問するのがベストですが、常識的に考えて個人投資家の要望にまで対応はしてくれないだろうな〜と思うので、私の頭の中で構想を膨らませるだけで、どうするかずっと逡巡していました。
悩んでいてもしょうがないですし、決算説明会などで経営者自ら現地に足を運んで現場を体感して経営判断していることがグループリースの強み!という説明もしていたので、思い切って現地訪問をしてみたい!とお願いをしてみました。するとぜひ現地を見に来てください!という予想外のお返事が頂けたので、早速訪問場所や訪問時期の具体的な検討を開始しました。

当初はタイ本社、デジタルファイナンスという新しいビジネスモデルが生まれたカンボジア、デジタルファイナンスモデルの初めての移植先であるラオス、そして可能であれば人口も大きくてポテンシャルの大きなインドネシアも見てみたいと考えていました。
会社側に相談したところ、グループリースの現状を見るならこれらの国々で十分だと思うが、グループリースの将来を見るという意味ではミャンマーをぜひ見てほしい!という回答を頂き、当初の予定を変更してミャンマーも訪問することになりました。その影響でラオスは予定から外れる事になってしまいました。
ミャンマーもぜひ行ってみたかったんですがまだ事業開始して間もないですし、ミャンマーまで予定に組み込むのは欲張りすぎだろうと思って自粛していたので、ミャンマー訪問を提案頂いたのは本当に嬉しかったですね。
実際ミャンマーを訪問できたのはとても良かったですし、グループリースの可能性を感じることができました。

今回の視察旅行はこんな経緯で昨年から計画を練ってきましたが、出発直前になってタイの株式新聞カオフンの一連の報道、というかネガティブキャンペーンでグループリースの株価が1/3以下に暴落してしまい、火消し対応に追われたり、急遽SETへ報告することになったりと、グループリースの本社中心に緊急事態になってしまいました。
こんな時期に訪問して大丈夫なんだろうか?現地で受け入れてくれる余裕はあるのだろうか?と不安に感じましたし、一方ではこんな時期だからこそ各国の現場がどうなっているのか確認する重要性が高まっているという想いもありました。
若干予定は変更になったものの、会社側も訪問を受け入れて頂けるという事で、3月12日のフライトで予定通り出発しました。
日本はまだ寒いですが、東南アジアは今が一番暑い時期で暑期と呼ばれているくらいなので、現地で荷物にならない様に、薄着のうえにウインドブレーカーを着込んで空港に向かいました。
久しぶりの海外旅行なので、遅刻したら大変だ!と2時間以上前に空港に到着しました(笑)
パスポートも忘れていないか何度もチェックしました!^_^;
タイ航空
バンコクまでは6時間半ほどのフライトでしたが、機中では此下竜矢社長が書いた
 日経新聞には載らないアジア投資で稼ぐ必勝法
 
を読んで予習に努めました!現地ではサインもしてもらいました♪

著書の中では徹底した現場主義について書かれており、やはりこういった時期だからこそ事業の現場を実際に見て判断することが大事だな!という想いを強くしました
今回持って行くのを忘れて後悔したのは、ウェッジの株主総会で貰ったタナバンTシャツです!
タナバンTシャツを着てタナバンを訪問したらもっと喜ばれたと思いますが、持って行くのを忘れてしまいました。昭和ホールディングスの株主総会でもTシャツみたいなものを貰ったような気がするんですが、どこにしまったのか不明です(笑)

日本はまだ肌寒い気候でしたが、バンコクに到着すると真夏の熱気が襲ってきます。
今回は空港からエアポートレイルリンクで市街地に向かいましたが、終点のパヤタイ駅まで30分程度で45バーツ(約135円)は安いですね。券売機で小さい丸いプラスチック製のICチップを購入して、このチップを改札にタッチしますが、小さいので落としそうで扱いづらいです。
最初は人も少なく座れましたが、夕方の通勤ラッシュ時間だったので駅に停まるごとに人が乗り込んできて、すぐに満席になりました。
車内は冷房が効いていましたが、終点のパヤタイ駅で電車から降りると、バンコクの熱気に一気に包まれました。それでも私は寒いよりは暑い方が好きなので、日本の寒さから比べると心地よく感じました。

初日はホテルにチェックインして終了で、翌日の本社訪問に備えて休養に努めました。
タイはバンコク中心で余裕のあるスケジュールですが、次に訪れるミャンマーや最後に訪問するインドネシアはかなりハードなスケジュールになっているので、無理せず体力温存が最重要課題です!

グループリース訪問が決まるまでの経緯はこの位にして、次回からは現地訪問で感じた事などをまとめていきたいと思います。
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posted by アイル at 17:41| Comment(1) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする