2017年05月30日

VTホールディングス決算説明会

VTホールディングスの決算説明会に参加しました
決算説明会の内容を2016年度決算分析と合わせてまとめてみます。
決算説明会資料は下記のページからダウンロードできます。
 VTホールディングス 会社説明会資料

2001年度以降の業績推移は下記の通りです。2017年は会社計画です。
VTホールディングス
VTホールディングスは新車ディーラーを展開している会社ですが、国内外の同業他社をM&Aすることで成長を続けています。特に赤字の新車ディーラーを安くM&Aして、独自のノウハウで立て直すことで利益を伸ばしてきました
ただ国内ディーラーはなかなか売り物が出てこない事から、2012年からは海外の自動車ディーラーも積極的にM&Aする様に方針変更し、売上の伸びは加速し過去最高を更新しています。
一方で海外ディーラーは事業環境の違いから国内ディーラーより利益率が低かったり、言葉の問題やノウハウ不足で立て直しに時間がかかったりという問題があり、利益面では2012年以降伸び悩んでいます。
2013年度は消費税増税前の駆け込み特需で伸びています。

VTホールディングスは2012年にイギリスの三菱自動車ディーラーCCRをM&Aして、海外展開を本格化させました。最初は赤字会社を安く買収して立て直すという、国内と同じビジネスモデルで参入しましたが、赤字額は減ったものの黒字化には至らず、2〜3億円の赤字が続いてきました。前期は不採算店を閉鎖した特損もあり、3.5億円くらいの赤字になったようです。
CCR以降は基本的に黒字の会社をM&Aする方針に変えたため、CCR以外の海外ディーラーの利益合計が3億円ほどで、海外事業合計でも若干の赤字になりました。
ずっと足を引っ張ってきたCCRは不採算店を閉鎖して、近隣の店舗で閉鎖店舗の顧客をカバーする体制に変更し、今期こそ黒字化を見込んでいるそうです。昨年期中に買収した会社が2社あるので、CCRが黒字化すれば今期の海外事業は4億円以上の利益貢献が見込めそうです。
VTホールディングス
国内事業が中心だった2011年までは営業利益率も向上していましたが、2012年以降はトレンドとしては利益率が低下しています。海外事業が改善することで利益率の低下傾向も今期で底を打ち、来期以降は徐々に回復することを期待しています。

ちょっと分かりにくいですが、利益率のグラフに海外売上比率の推移を入れてみました。
VTホールディングス
2016年実績では海外ディーラーの売上比率が30%に達しています。今期は昨年買収した会社がフル寄与するので、新規のM&Aがなくても35%くらいに達しそうです。
海外売上が1/3を超えて、重要度がさらに高まります。
現状では海外売上比率の向上とともに、利益率が低下していることがよく分かります。

決算説明会資料に、国内外別の部門別利益状況が載っているのでグラフ化してみました。
VTホールディングス
国内と海外の売上内訳を比較してみると、サービス部門の売上構成比が低いことが目立ちます
海外は日本の様な車検制度が無いので、サービス部門の売上は修理と定期点検が中心になります。定期点検も罰則がないことから入庫率が低く、修理中心の売上になっているのが現状の様です。
今までは本社から営業の人財を海外子会社に送り込み、新車や中古車の売り方の改善を進めてきました。新車販売のマージンは支払い方法の違いはあるものの、メーカーから提示された販売目標を達成すれば日本でも海外でもあまり違いはないそうです。
海外の新車部門の利益率が低いのは、カーナビなどの用品のセット販売ができていないことが主因であり、今後各国に合ったセット販売商品の検討を進めていきます。
中古車部門の利益率も低いですが、下取車を転売して利益を出すのが難しいそうです。廃車に近い状態まで乗りつぶすなど車の使用方法の違いもあるのかもしれません。
CCRを子会社化した時の目論見では、イギリスで調達した中古車をトラストのビジネスに載せてアフリカへ輸出する拠点にするという位置付けもありました。
しかし実際に事業を始めてみると、下取車は古い車が多くて海外輸出には適しませんでした。車は移動の道具であり、日本人の様に車を大事にしないので、外観は傷や凹みが多いなど商品価値が低くなってしまうのかもしれません。
CCRは初めての本格的な海外ディーラー経営だったので、様々な想定外の出来事が発生し、黒字化に苦労したようです。そういった実際に経営してみないと分からない試行錯誤の経験を積んだことで、海外自動車ディーラーの経営ノウハウが徐々に蓄積されてきたので、最初に赤字の会社で苦労したことは、きっと今後に活かされるのだろうと思います。

一方利益の源泉であるサービス部門は日本との差が小さくなってきています
海外でもサービス部門を強化するため、サービスの人財も海外に送り込む様に変更し、その結果定期点検の入庫率も大きく改善しています。それまではほとんど予約も取っていなかったので、どの程度点検や修理の入庫があるか分からず、サービス工場稼動率の変動が大きい状況でしたが、今では定期点検の予約を事前に取る様にしてサービス工場の運営効率化を図っています。
こういった取り組みがサービス部門の利益率向上に繋がっていると思います。
サービス部門の売上構成比は国内25%に対して海外は15%で、ただまだまだ日本と比べるとサービス部門の売上比率が小さくて、新車販売中心の売上構成になっています。
今後はサービス部門の売上増加にも期待したいですね。

海外ではM&A案件が豊富にあるので、ここ数年は海外でのM&A中心になっていますが、基本的に黒字会社であること、経営者が引き続き経営に関与すること、買収価格が割高でないこと、という3つの条件を満たした案件に絞って検討しています。
海外のディーラーも地元の名士が経営者になっていることが多く、経営者が変わってしまうと地元との繋がりが薄れて顧客離れが起こるなど、業績改善により時間がかかってしまうので、引き続き経営に関与することも重視しています。
そして経営幹部を日本に招いて、VTホールディングスの店舗をじっくり見てもらう取り組みも始めています。すでに2社で実施したそうですが、その他の子会社でも順次進めていきます。
同じ自動車屋なので現場を見てもらうのが一番理解が早いそうです。現場を見ながら説明すれば、なぜ利益率が高いのか?どこを見直せば良いのか?など経営改善の必要性もよく理解できますし、自社内への展開もイメージしやすいと思います。
こうした取り組みが進めば、日本で作り上げた効率的なディーラー経営モデル(VT方式?)が海外の各子会社でも実践され、それぞれのディーラーの経営成績が向上するとともに、各子会社でも独自の改善やローカライズが進んでいくと思います。
それらの情報・ノウハウをVTグループ内で共有する場を作れば、問題解決・経営改善ノウハウが蓄積されていって、グループ企業全体の問題解決にも繋がりますし、さらには新たにM&Aした会社でも迅速に経営改善が進むことになります。
各国の子会社でVT方式が進化し、人財の育成も進んでいくと、将来的には海外の子会社から新規のM&A先に人財を送り込むことも可能になります。そうなれば少なくとも言葉の問題や文化の違いなどはかなり解消されると思います。
子会社が増えるに連れて経営改善ノウハウの蓄積スピードも上がっていき、海外でも赤字会社の立て直しが可能になるかもしれません

ぜひVTホールディングスにはこのような姿を実現してほしいですね!

このような考えが浮かんだのは、タイのグループリースのデジタルファイナンスモデルの海外展開を見てきたからです。カンボジアで開発した新たなビジネスモデルが周辺国に展開され、各国で現地仕様に合わせて進化しそれがフィードバックされることで、さらに進化が加速する感じでした。それは新たな進出国に適用する時にも活かされて、進出国が増えるに連れて事業展開スピードがアップしていきます。
複数の国で事業展開しているからこそ発揮できるシナジー効果なので、こういった進化が内包されている様なビジネスモデルを作り上げていってほしいですね。

ブログを書きながら自分自身が煽られてしまいました(笑)
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2017年05月17日

GL2017年1Q決算分析〜売上編

前回の記事は1Q決算の概要分析でしたが、売上についての分析が甘い!というご指摘も頂いていますので、売上についてもう少し詳しく見てみます。

2010年以降の四半期毎の売上推移は下記の通りです。
青色が連結売上、茶色がセグメント情報のタイ売上、赤色が単体のHire purchase売上です。
GL売上
2012年1Qまでは売上のほとんどがタイ国内のHire purchaseでしたが、2012年3Qからカンボジア事業を開始したことで、カンボジアでのHire purchaseや商社などからのコンサルティング売上なども計上するようになり、徐々に赤と青の乖離が大きくなっていきます。それでもセグメント売上を見ると、2014年2Qまではタイ国内の売上が大部分を占めていました。
2014年6月にタナバンを子会社化していますが、タナバンもタイ国内でGLと同じようなビジネスをしているので、子会社化で売上は増加したもののタイ国内の売上が大部分を占める状況は変化ありません。
2014年3Qくらいからカンボジアでのデジタルファイナンス事業が拡大期を迎えたことから、徐々に乖離が広がっていきます。タイ国内での売上が減少傾向なのに連結売上が伸びているのは、それだけカンボジア事業が好調という事を表しています。
直近の2017年1Qの売上が伸び悩んでいるのは、このグラフを見る限りではタイ国内の売上減が原因のようです。単体のHire purchase(ほぼタイ国内のHire purchase)は横ばいなので、Hire purchase以外の売上が減ったことになります。

次に売上の内訳推移を見てみます。
GL売上
売上が一番大きいのは、本業であるHire purchase(バイクなどの分割払い購入)ですが、2014年以降GL単体のHire purchaseは横ばいから緩やかに減少しています。
これはタイ国内の景気悪化などに伴い不良債権比率が上昇したので、新規の貸付より不良債権の処理に重点を置いて、量より融資内容の質向上に力点を置いた結果です。今期からはタイ国内での事業も反転攻勢をかけていくということなので、最初のグラフのタイ売上や単体のHire purchaseがいつ頃から上昇に向かうのかが注目だと思います。
タイ事業を統括している田代さんの頑張りに期待したいですね!
ピンク色の線は最近急激に売り上げを伸ばし、カオフンにも攻撃されたSME融資を表しています。
前回の記事にも書きましたが、融資の一部繰上返済もあり3Q以降は減少傾向になると思います。
1Q売上は伸びているので、1Qについては売上伸び悩みの原因ではありません。
中古バイクを担保にした小口融資が緑色の動産担保融資になります。
これは主に子会社のタナバンがタイ国内で手掛けています。今後はカンボジアなどでも展開していく予定になっています。藤澤さんの発言ではインドネシアでも検討しているようです。
1Qは若干伸びが鈍っていますが、売上減の要因ではありませんね。
動産担保融資はタイ国内でも再強化していくと思うので、2Q以降徐々に伸びていくことを期待しています。
コンサルティング売上は、グループリースのデジタルファイナンス網を利用して商品を販売したい取引先などから頂くもので、ストック型ではなく一過性の売上になります。そのため四半期毎の増減は大きくなります。1Qも前期と比べると少し減少しています。
マイクロファイナンスはミャンマーとインドネシアで新たに始めた事業であり、1Qから売上内訳に登場しました。この部分は今後拡大していくと思いますが、デジタルファイナンスの様な効率性・拡張性はまだないので、人財を育てながら徐々に拡大していくと思います
今後事業の効率化を進めていくと思うので、新たなビジネスモデルの確立を期待したいですね!
1Qの売上減で一番影響が大きいのがその他売上です^_^;
その他なので中身はよく分かりませんが、元々そんなに大きな売上ではないので、前期がちょっと大きすぎた反動という感じですね。

グラフ化してみて、主力事業のHire purchaseが2015年以降横ばいだったことに少し驚きました
タイ国内の売上が減っているのを周辺国のデジタルファイナンスでカバーして横ばいですが、全体としてももう少し伸びているというイメージを持っていました。
最近2年間の売上拡大は、SME融資が牽引していたことがよく分かります。カオフンにケチを付けられて、SME融資が拡大しにくくなったのはちょっと痛いですね。
SME融資についてはミャンマーで事業展開する可能性が高いので、いつ頃から始まるのか注目したいと思います。まだミャンマー事業自体始まったばかりなので、事業拡大をじっくりと待ちたいと思います。
ミャンマーは経営資源も一番整っていますし、国民の勤勉性や国としての発展の可能性も大きいと実感したので、今後の事業展開に期待したいと思います

最後に国別の売上推移を見てみます
今期からシンガポールの売上がキプロスなどに細分化されましたが、従来との比較のため合計してシンガポールの売上にしています。
GL売上
タイは前期の売上が増加していたので、タイもいよいよ反転攻勢か!?と期待していましたが、1Qは反落してしまいました。今年から反転攻勢なので、もう少し時間がかかるようです。
期待のカンボジアは、干ばつの影響などで過去2四半期横ばいだったので、1Qの売上が伸びたのは良い傾向ですね。トゥルーマネーとの提携効果もあると思いますが、干ばつなどの横ばい要因が薄れた影響が大きいように感じます。トゥルーマネーとの提携は徐々に効いてくるという印象です。
シンガポールは若干増加しましたが、ほぼSME融資とイコールなので、今後は上記の通り伸び悩むと思います。
ラオス、インドネシアは着実に増加、ミャンマーが初めてセグメント売上に登場しています。
ラオスがそろそろ伸びてきてもいいのかな?という感じもしますが、当初の立ち上がりが急だったので、今くらいのペースで伸びていくのかな?ラオスは現地を見ていないので、感触がよく分かりません。
インドネシアは伸びていますし、市場も大きいので期待していますが、クボタの農機具だけだと拡大ペースに限界があるように感じます。
下記の記事にまとめていますが、インドネシアでトラクターなどが普及するのはもう少し先とクボタ本社は考えているようです。東南アジアではまずはタイ周辺国での拡販を重視しているように感じました。
クボタは巨大企業であり、日本の本社の認識と実際に東南アジアで事業展開を行っている現地子会社の認識には差があると思いますが、インドネシアを見てきた印象ではディーラーの開設も慎重に進めていると感じました。
 クボタの会社説明会に参加!

先日のJトラスト決算説明会で、藤澤社長がインドネシアでもmoto for cashなど取扱商品の幅を広げていくと説明していたので、新たな商材の投入にも期待したいですね
クボタの農機具もハーベスター中心に売れ行きは好調ですが、カンボジアやミャンマーのホンダNCXの様にディーラーをどんどん増やしていこう!という感じでは現時点ではないので、着実に拡大していく感じです。
藤澤社長が言及していたmoto for cashはタナバンが手掛けている事業で、中古バイクを担保に小口融資を行う事業です。現状ではタイで展開しており、今後カンボジアでも展開する計画です。
タイやカンボジアなど新車バイクのHire purchase事業を行っている国では、スムーズに事業展開できると思います。特にこの2ヵ国は中古バイクのオークションも行っているので、moto for cash事業もスムーズに立ち上がると思います
この辺りは下記の記事に詳しくまとめていますのでご覧くださいね!
 タイでの今後の戦略について

一方でインドネシアでは新車バイクのHire purchase事業を行っていないし、現状ではPOSもクボタディーラーにしかないので、どうやってmoto for cashを始めるのかな?と感じます。事業を始める駒がまだ揃っていない印象です。
今後インドネシアでどんな手を打ってくるのか注目して見ていきたいと思います。

グループリースの売上推移について前回よりは細かく見てみましたが、
本業部分は若干物足りないものの着実に伸びている
カンボジアが再度伸びてきたのは心強い
ミャンマーやインドネシアの伸びに期待しているが、SME融資の減少をカバーできるほど伸びるか?

という感じです。
四半期毎の業績に右往左往する必要はないですが、変化の芽は四半期業績にも現れてくると思うので、自分なりにしっかりと分析しながら、今後の展開を見守っていきたいと思います。
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2017年05月15日

GL2017年1Q決算概要

グループリースの2017年度1Q決算の概要が発表されました!
日本の引け後には親会社であるウェッジホールディングスの決算発表があるので、GLの前場が開く前に決算の概要を発表しています。
計算書類のみの開示なので、国別の内訳など詳細はまだ分かりません。
まずは損益計算書をグラフ化してみました。クリックすると拡大します。
GL2017Q1
四半期毎の推移を見ると、業績が減速しているのが顕著ですね。
1Qは売上の伸びが低い時期ではありますが、インドネシアやミャンマーにも進出していますし、小さいながらもマイクロファイナンスの売上も新たに計上されていることを考えると、前四半期と比べて売上横ばいというのは少し物足りない印象です。
今期も純利益倍増以上を目標にしているわけですから、利益面ではさらに物足りなさを感じてしまいます。
営業利益ベースでは、過去2年間のトレンドに沿った8.5億バーツ程度を想定していました。
GL2017Q1
上記の販管費推移の通り毎年4Qの販管費は振れやすいですし、特に2016年は特殊要因で販管費が少なかったので、その分営業利益が高くなっていますが、特殊要因のない2016年3Qの営業利益と比べても伸びの物足りなさを感じます。
純利益はスリランカCCFの純利益の30%弱を持ち分法利益で取り込んでいるので、前年同期と比べた伸び率は高くなっています。
販管費率の推移は下記の通りです。
GL2017Q1
販管費率はトレンド的には32%程度で横ばいで推移しています。
一方で不良債権関連コストは金額的には横ばい、売上比率では低下傾向が続いており、不良債権処理コストが減少しているのは良い傾向ですね。

四半期毎の業績で右往左往する必要はないと思いますが、想定していたより業績が減速しているのは少し心配です。1Qはミャンマーの事業が本格的に始まった時期なので一時的な費用が増えたり、カンボジアやラオスから人財をミャンマーなどの応援に送り込んでいる影響もあるのかもしれません。
キプロス経由のSME融資が一部繰上返済となったことから、2QからはSME融資の売上が減速してくる可能性があります。一方でインドネシアやミャンマーのデジタルファイナンス売上は伸びてくると思うので、売上の傾きがどうなるのか注目です。
年度目標の達成に向けて2Q以降の挽回に期待したいですね!
と言っても、東芝みたいにチャレンジしてほしいわけではないですが^_^;
デジタルファイナンスの需要は膨大にあると思うので、不良債権比率には注意しつつ、着実に需要を掘り起こしていってほしいと思います。
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2017年05月11日

グループリース現地視察報告

3月12日から25日まで2週間かけて、グループリースが事業展開しているタイ、ミャンマー、カンボジア、インドネシアの4ヵ国を訪問してきました
残念ながら、今回は日程の都合でラオスは訪問できませんでした。
現地でお世話になった皆さまには感謝申し上げます。

グループリースやウェッジホールディングスの株価はまだ乱高下が続いており、このタイミングでブログにまとめる事には正直迷いもあります。株価が乱高下している現状では何を書いても炎上必至ですし、カオフンの様に文章の一部だけを切り取って批判されるのは目に見えています
もう少し株価や掲示板が落ち着いてから書く方が、冷静に読んで頂けるんだろうなとは思います。

一方でせっかく現地まで足を運び、事業のほんの一部ではあるものの実際に見聞きしてきたので、多くの株主が疑心暗鬼に陥っている今お伝えすることが大事だ!という想いもあります。株価が下落しているのに現地からの情報や日本語での情報が少ないので、不安に感じている株主が多いだろうと思います。
色々と迷いはありますが、現地を訪問して見聞きした事、感じた事を順次まとめていこうと思います。
実際に現地を訪問して、期待以上だな〜と感じたこともあれば、期待ほどでは無いなと感じたこともあります。現地訪問と言っても各国3日程度なので、事業の一部を切り取って見たにすぎず、期待ほどでは無かったという印象が正しいのかどうかは分かりません。
このような状況ですから、グループリースやウェッジホールディングスなどを買い煽る意図で記事を書くわけではありませんし、もちろん売り煽る意図もありません。まずはこの点をご理解いただきたいと思います。

なお、現地で聞いた内容には聞き間違いや記憶が曖昧になっている部分もあります。現地視察時には通訳を介して話を聞いている部分もたくさんあります。通訳の方々はグループリースの事業内容については何も知りませんし、通常は観光ガイドなどをしている方々なので、私がイメージしていた内容と通訳してもらって聞いた内容に違和感を感じる部分もありました。再質問して確認したケースもありますが、現地で聞いた内容が正しくないこともあります。
上記の様な様々な要因で、記事内容に正確でない部分も含まれていますので、この点をご了承のうえお読みいただきたいと思います。

また、この一連の記事に限らず、
当ブログ記事の無断転載はお断りさせて頂きます!
ヤフー掲示板などに勝手にコピペしない様によろしくお願いします。

以前勝手にコピペされたことがありますので、再度注意喚起させて頂きます。


それでは、グループリース現地視察報告をお楽しみくださいね。

(1)プロローグ
グループリース訪問が実現するまでの経緯などをまとめてみました。
 不安を抱えながらバンコクへ出発!

(2)タイ 2017年3月13日(月)、17日(金)
グループリース
 3月13日午前の緊迫した(笑)グループリース本社前!

 3月13日 緊迫のグループリース本社訪問!

 タイでの今後の戦略について

 バイクオークション会場見学

(3)ミャンマー 2017年3月14日(火)〜16日(木)
グループリース
 マイクロファイナンス子会社BGMMで行っているグループローンの定例集会の様子

グループリース
 ホンダバイク販売店内のPOSの様子

(4)カンボジア 2017年3月18日(土)〜21日(火)
グループリース
 プノンペン郊外のクボタのメガディーラー(BIG4の1社)

 デジタルファイナンス誕生秘話




(5)インドネシア 2017年3月22日(水)〜24日(金)
グループリース
 クボタ販売店の店頭の様子


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デジタルファイナンス誕生秘話

視察の順番通りに記事をアップすると次はミャンマーになりますが、タイ以外ではデジタルファイナンスと呼ばれるビジネスモデルを展開しているので、ミャンマーの視察内容をまとめる前に、まずはカンボジアでデジタルファイナンスモデルが誕生した経緯についてまとめてみたいと思います。
その方が海外事業について理解しやすくなると思います。

今回の視察旅行では、ミャンマーやインドネシアなどグループリースのこれからを牽引する国々を見る事も楽しみの一つでしたが、グループリースの成長を何段階も引き上げる事になった『カンボジアでデジタルファイナンスが生まれた経緯』を直接聞くこともとても楽しみにしていました。
カンボジア事業開始には多くの方々が関わっています。
以前からカンボジアを訪れて事業展開の可能性について検討していた此下会長、此下社長、そして実際に会社を立ち上げて運営してきたGLFの石神CEO、上妻副CEO、そして田代さんなどが主なメンバーだと思います。
此下社長は決算説明会などの場で、内戦が終わったとはいえ、夜ホテルに泊まっていると遠方からパンパンという銃声が聞こえるような頃からカンボジアに来ていたと話しています。
此下会長も2012年10月26日にカンボジアで行われた、GLFの本格的始動の記者会見で下記の様に話しています。
「私は1998年にプノンペンに訪れています。ちょうど内戦集結の1年後でした。
当時の街は現在のように平和ではなく、多くの人から本当に、本当に危険だといわれ17時以降に外出は出来ませんでした。道路も舗装されていません。クルマもオートバイも、ナンバープレートなしで走っていました。私は、この地のクルマに、特にオートバイにナンバープレートがつくのを待っていました。実際、この地の経済発展は非常に早く、いまや全てのクルマもオートバイもナンバープレートがついています。」

詳しくは下記のリリースをご覧ください。
 カンボジアでのファイナンス事業に関する記者会見のお知らせ

カンボジア事業の立ち上げに重要な役割を果たした方々の中でも特に話を聞きたかったのは、カンボジア事業の立ち上げを最初に任されて、以降ずっとGLFの経営に関わっている石神さんです!
ところが当初の予定では、カンボジア訪問時に石神さんがカンボジアに居ない可能性が高いと言われてしまい、とても残念に思っていました。
カンボジアには3月18日(土)〜21日(火)の4日間滞在しましたが、当初の予定では土曜日は午前中にバイクオークションを見るだけで、午後はフリー。日曜日はもちろんフリーということで、実質的に20日(月)、21日(火)の2日間でした。この2日間石神さんがカンボジアに居ない可能性が高いと言われてしまい、直接話しが聞けないことを残念に思っていました。
ところが18日朝プノンペンの空港に降り立つと、石神さん自ら空港まで迎えに来てくれていて、空港目の前にあるホンダPOSや本社に隣接したバイクオークション会場、本社内を案内してくれました!
月曜以降の予定が流動的だったので、土曜日に視察行程を前倒しして調整してくれたそうです。
夜には食事をしながら、立ち上げ当初の苦労話なども聞くことができて大満足でした。

昼過ぎからお腹の調子が悪くなり、何も食べられずお茶しか飲めなかったのは残念ですが^_^;
前日の夜タイで食べた料理の中に、トウガラシが練り込まれた激辛肉団子^_^;など激辛料理が多くて、胃の調子が弱っていましたが、昼に飲んだ人参ジュースがあまり良くなかったようで、完全にお腹を壊してしまいました。結局土曜日の夜から月曜日の朝まで絶食して、なんとか胃の調子を整えました。アジアを旅すると、一度はお腹の調子が悪くなりますね。このくらいで本題に戻ります(笑)
GLF
   プノンペン空港前にあるNCX直営ディーラーホンダバイクと車も販売
石神さんは元々APFで営業をしていたそうですが、APFがグループリースを子会社化したことでGLの仕事をするようになりました。
2011年の秋も終わろうかと言うある日、突然此下会長に呼ばれて、
明日からカンボジアに行って新事業を立ち上げてきてほしい!
と言われたそうです^_^;
来月とか来週ではなく、明日からカンボジアですからね〜突然すぎますよね(笑)

もちろん断ることもできたんでしょうが、会長が石神さんを見込んでの依頼なので、引き受けて翌日のフライトでプノンペンに向かったそうです。
会長からは現地の法律事務所だけ紹介されて、ここに相談して会社を設立するように!という指示だけだったそうです。
不安を抱えながらプノンペンに向かう機中で、隣に座っていた人から
「君がグループリースからカンボジアに派遣される人なのか?」
と聞かれ、怪訝な顔をしながら「そうですが?」と答えたら、
隣に座っていたのはなんとNCXの人だったそうです!

今後一緒に事業展開していくことになったのでよろしく!という話になり、今夜夕食でも食べながら今後の相談をしようという話になりました。そして当面の事務所として、当時NCXが本社兼直営ディーラーとして使っていたビルの、空室となっていた2階の1部屋を借りる事になり、GLFはこの場所で2011年11月25日にスタートしました

いきなり明日からカンボジアに行って新事業を立ち上げてくれ!という無茶振りも凄いですが、引き受けた石神さんも凄いですね。
とはいえフライトの隣の席にNCXの人が偶然座っているなんて事は考えにくいので、此下会長が事前にチケットを手配していたんでしょうね。
NCXはホンダとライセンス契約を結んで、カンボジア、ラオス、ミャンマーでホンダバイクの開発・製造・販売を行っています。カンボジアでの事業が一番大きくて主力事業になりますが、事業を拡大するためにカンボジアでhire purchaseを提供してくれるパートナーを探していました
隣国のタイではhire purchaseでバイクを買うのは一般的で、hire purchaseを提供する会社も多数ありましたが、当時カンボジアでは現金でバイクを購入していました。所得が少ない人がバイクを手に入れるためには、時間をかけてお金を貯めないといけないので、現金購入しか購入手段がないという部分がNCXが事業を拡大するうえでの制約になっていました。

カンボジアでもhire purchaseでの購入が普及すれば、バイクの販売台数も大きく伸びることが期待できるので、NCXはタイのhire purchase会社にカンボジア進出をお願いしていましたが、どこからも前向きな回答はなかったようです。
銀行系などは特にですが、旧来のファイナンス会社は保守的なので、タイで成功しているのにわざわざ大きなリスクを取って、hire purchaseが未知のカンボジアに進出する必要はないという事なんでしょうね。タイと比べるとカンボジアの所得はずっと低いですし、貸倒れ率がどの程度になるのかもまったく分かりません。
カンボジアではファイナンスリース免許を持った会社が1社もなく、まだ誰もhire purchaseを行っていないので、需要や参考になる貸倒実績もない未知の世界です。そんなハイリスクな国に誰もトップバッターで進出しようとはしなかったんでしょうね。
そんな中、以前からカンボジアを訪れてビジネスチャンスを狙っていた此下会長は、NCXという強力なパートナーと組むことで成功を確信し、カンボジア進出を決断したんだろうと思います。
カンボジアではNCX製のホンダバイクが95%以上のシェアを占めていて、ほぼ独占市場になっています。カンボジアでNCXと組んでhire purchaseを提供するのは、カンボジアの実情を理解している人には大きなチャンスだと理解できたのだろうと思います。
こういった背景があるので、石神さんに辞令を出す前から、NCXとカンボジア進出計画について打ち合わせを重ねていたんでしょうね。
だからフライトで隣の席にNCXの人が座っていたんだと思います(笑)
冒頭の此下会長のスピーチを読むと、2011年10月25日にHONDA NCX(N.C.XCo.,Ltd)から案内を受けて、カンボジアのNCX本社を訪問しているそうです。それからちょうど1ヵ月後に石神さんに突然の辞令が下りたことになります。

タイは東南アジアの中では先行して発展した国であり、成長率は徐々に鈍化しています。タイだけでの事業展開では大きな成長は望めないと考え、海外進出を検討していた此下会長にとってNCXはとても良いビジネスパートナーだったのだろうと思います。それはNCXにとっても同じだと思います。
ただカンボジア進出はGLにとっても初めての海外展開でありリスクも大きいので、社名にはGLが入っているもののGLと資本関係のない別会社としてGL Finance PLC.(以下GLF)は設立されました。
たぶんAPFが出資してGLFを設立したのだろうと思います。

GLFは2011年11月25日にビルの1室からスタートし、2012年3月14日に会社として登記されました。
2012年5月17日にカンボジア中央銀行からカンボジア史上初のファイナンシャルリース事業ライセンスを取得し、オートバイファイナンス事業を始めました
そして2012年8月22日にグループリースが子会社化すると発表しています。
ファイナンス免許も無事取得し、POSも徐々に設置が進むなどデジタルファイナンスの原型が徐々に出来上がりつつあり、カンボジア事業の成功の確実性が高まったと判断して子会社化したのだろうと思います。
下記のリリースで写真と共に紹介されています。
 GLF社の株式取得に関するお知らせ

デジタルファイナンスの原型は出来上がりつつあったものの、まだまだ苦労は絶えなかったようです。
仕組みを作っても現場でうまく回らなかったり、まだ生まれたばかりの新しい会社なので人財が定着しなかったり様々な苦労があったようです。
中でも一番大きかったのは、カンボジア人は借金することを恥だと感じている部分があって、頭金だけで今すぐバイクが手に入りますよ!とセールスしても、お金を借りることに抵抗を感じてなかなか契約に繋がらなかったことでしょうね。

長くなったので、続きは後編にまとめたいと思います。
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posted by アイル at 01:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする