2015年11月16日

株の公式

伝説のファンドマネージャーが教える株の公式 林則行著
大化け株を見抜く13のルール
 を読み終えました。
   
林則行氏は、世界最大の政府系ファンド、アブダビ投資庁の元日本株式運用部長で、当時中東でただ1人、日本人としてオイルマネーを運用していた伝説のファンドマネージャーだそうで、欧米の運用機関でもアナリスト、ファンドマネージャーを歴任したプロ中のプロです。

公式に代入するだけで株で勝てる、ポイントを絞れば、日経新聞も決算書もいらない!という挑戦的な見出しから始まります。
この本はダイヤモンド社から出版されているので、日経新聞社を敵に回しても問題ないのかもしれませんが、元々は日経マネーDIGITALに連載された 波乱の時代を生き抜く 迷いのない株式投資法 をもとに加筆修正して書かれた本らしいので、こんな見出し大丈夫なんでしょうか?
日経に関するメディアに連載されたなら、普通は日経新聞から出版されると思うんですが^_^;

投資本には様々なタイプがあります。投資をことさら複雑なものにして、私はこんなに凄いことをしているから儲かっているんだぞ!凄いだろ〜みたいな、学者先生や評論家に多いタイプの本は論外ですが、あまりにも簡単に儲かる的な本もどうかなと思います。
私でも1日30分だけで簡単に儲かりましたタイプの本はテクニカル系に多い印象ですが、この本も「公式に代入するだけで株で勝てる」とか、この本を読むだけでプロの実力を身に付けられる!という前書きや目次を読んで、ちょっとうさん臭く感じてしまったのは正直な感想です。
ただ最後まで読み終えると、今の様な上昇期の相場展開には合った投資法なのかなと感じました。
基本はテクニカルとファンダメンタルを融合させたような公式になっています。

公式1 株は2〜3年来の新高値を更新した時点で買う
公式2 過去10年間くらいの高値と安値を比べて、下げ幅の6割以上戻った位置で公式1の新高値を更新していること

新高値を更新するということは、その会社に何らかの大きな変化があるということなので、新高値を更新した銘柄が投資候補になる。新高値を更新できないような会社は投資対象外ということです。さらに新高値更新前の底入れの時期は、値幅の小さい横ばいが長く続いた方がその後上がりやすいそうです。
これは売りが枯れ切っているということなので、上がりやすいですよね。
市場全体が上昇している時は、新高値更新銘柄はさらに上がりやすいので、市場全体の上昇力も大事になり、新高値更新銘柄数もチェックしているそうです。相場全体が弱い時は買う株数を少なくするなど、相場状況に応じて保有ポジションを調整するみたいです。

ファンダメンタル分析も難しく考える必要はなくて、業績が爆発的に伸びているスター株に投資することが大事です。スター株候補の条件は下記の通りです。
経常利益が過去5〜10年間に年平均7%以上の成長をしていて、減益がないかあってもごく小さなもの
直近の1〜2年の経常利益伸び率が20%以上
直近の2〜3四半期の売上伸び率が10%以上
直近の2〜3四半期の利益伸び率が20%以上

多少基準を下回っても柔軟に判断していいようですが、直近四半期の業績は重要度が高くなります
長年にわたって安定成長を続けてきた会社が、何らかの変化で直近の業績の伸びが20%以上に高まってきた!という会社が買いの候補になるということです。業績に目に見えるような変化が表れてきたわけですから、株価も新高値を更新している可能性が高くなりますね。

ここまでは公式に当てはめれば判断できますが、最後の段階は定性的な分析になるので難易度は高まりますが、スター銘柄は眩いくらいに輝いているので(笑)見つけやすいそうです。
最後のチェックポイントは、今後何が起きてもその会社が成長するかどうか?
不況や円高、円安などの外部環境の変化で成長が鈍ってしまうと感じるなら、それは本物の成長株ではないとして投資候補から外します。かなり厳しい条件ですね。私の投資先ではティアのようなイメージです。
そして成長の理由が一言で説明できて分かりやすいことも重要です。
こういったスター企業を探すには、会社説明会などに参加して経営者の説明を聞くのが一番ですが、会社説明会の動画を見るのも良いそうです。会社説明会は投資家に株を買ってもらうために開催しているので、自社の良い点を分かりやすく説明してくれます。だから一番参考になるという意見には大賛成です。
動画がない場合は、会社説明会資料なども参考になります。
説明の中で景気悪化の影響を受けているなどの話が出てきたら、本物の成長株ではないと判断します。
景気変動の影響を受けず成長していく会社を探しているので、そのような判断になります。
会社説明会では経営者も良い点ばかりを強調するので、額面通りに受け止めず注意する必要があります。
こちらの記事にも私の失敗談を書いています↓
 儲かる会社、つぶれる会社の法則
私が株主総会や会社説明会に参加したり、気になる会社の会社説明会を主催しようとしているのも、経営者の説明が一番参考になると考えているからです。これからもビジネスモデルが面白い会社にお願いして、会社説明会も開催していきたいと思っています。

ファンダメンタルの公式の続きですが、予想PERが60倍以上の会社は買われ過ぎと考えて候補から外すそうです。かなり緩い基準に感じますが、高成長株なのでPERが少々高くても問題ないようです。

ここからは売りの公式になります。
売りについてはあまり記載がない投資本も多いですし、私も苦手とする部分なので参考になりました。
新高値を更新した銘柄は株価の上昇にも勢いが付くので、事前に売る目標株価を決めるのは良くないそうです。
一方で株価は下げだすと一気に下げるので、売りサインが出たら躊躇することなく売らないといけません。
売りとなるパターンはシンプルで3つしかありません。
株価が買値から8%前後下がったら損切りする。これは厳格に守る
会社から悪材料が出るなど、ファンダメンタルが悪化したら売る
テクニカルの売りサインが出て、株価がピークを付けたと思ったら売る

損切りは厳格に守らないといけません。これが一番大事なんだそうです。ナンピンは最悪の投資ルールだそうで、私の投資手法は全否定です
業績が絶好調のスター株に投資しているわけですから、利益成長率20%以上という条件を満たさなくなったら売りという判断になります。
成長株は成長が鈍化するだけでたたき売られることが多いので、これは大事ですね。
以前のオリンパスや東芝などのように会社の不正が明らかになった場合は即売り、事故の場合はまずは状況を把握してから判断しますが、原則売りで対処します。

ファンダメンタルの変化からの売りはそれほど頻繁には発生しませんが、最後のテクニカル分析での売りサインは頻繁に出ます。業績の伸びの鈍化がはっきりする前から株価は下げに転じることも多いので、テクニカル分析も重要になります。業績悪化が分かってから売ったのでは遅すぎることが多くなります。
林則行氏は、独自に開発した売り圧力レシオ(SPR)で売りタイミングを判断しているそうですが、自分の使いやすいテクニカル指標でも良いそうです。独自指標だと自分で計算しないといけないので、ちょっと面倒ですね。
MM法のように複数のテクニカル指標を組み合わせて判断するのも良いと思います。少々タイミングが遅れても大丈夫そうなので、株価上昇に浮かれ過ぎずテクニカル指標を冷静にチェックしたいと思います。

2週間くらいかけて最後まで読み終えましたが、思った以上に時間がかかりました。
夜寝る前に読書することも多いんですが、なぜかこの本は読みだすと睡魔が襲ってきます(笑)
同じくカリスマファンドマネージャーと言われている藤野英人さんの本は、一気に読んでしまうことが多くて、寝る前の読書の予定が最後まで読み切ってしまうこともあるのと比べると不思議です。
続編も読んでみたいですし、私の保有株を実際に公式に当てはめて分析もしてみたいと思っています。
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posted by アイル at 02:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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