2017年05月17日

GL2017年1Q決算分析〜売上編

前回の記事は1Q決算の概要分析でしたが、売上についての分析が甘い!というご指摘も頂いていますので、売上についてもう少し詳しく見てみます。

2010年以降の四半期毎の売上推移は下記の通りです。
青色が連結売上、茶色がセグメント情報のタイ売上、赤色が単体のHire purchase売上です。
GL売上
2012年1Qまでは売上のほとんどがタイ国内のHire purchaseでしたが、2012年3Qからカンボジア事業を開始したことで、カンボジアでのHire purchaseや商社などからのコンサルティング売上なども計上するようになり、徐々に赤と青の乖離が大きくなっていきます。それでもセグメント売上を見ると、2014年2Qまではタイ国内の売上が大部分を占めていました。
2014年6月にタナバンを子会社化していますが、タナバンもタイ国内でGLと同じようなビジネスをしているので、子会社化で売上は増加したもののタイ国内の売上が大部分を占める状況は変化ありません。
2014年3Qくらいからカンボジアでのデジタルファイナンス事業が拡大期を迎えたことから、徐々に乖離が広がっていきます。タイ国内での売上が減少傾向なのに連結売上が伸びているのは、それだけカンボジア事業が好調という事を表しています。
直近の2017年1Qの売上が伸び悩んでいるのは、このグラフを見る限りではタイ国内の売上減が原因のようです。単体のHire purchase(ほぼタイ国内のHire purchase)は横ばいなので、Hire purchase以外の売上が減ったことになります。

次に売上の内訳推移を見てみます。
GL売上
売上が一番大きいのは、本業であるHire purchase(バイクなどの分割払い購入)ですが、2014年以降GL単体のHire purchaseは横ばいから緩やかに減少しています。
これはタイ国内の景気悪化などに伴い不良債権比率が上昇したので、新規の貸付より不良債権の処理に重点を置いて、量より融資内容の質向上に力点を置いた結果です。今期からはタイ国内での事業も反転攻勢をかけていくということなので、最初のグラフのタイ売上や単体のHire purchaseがいつ頃から上昇に向かうのかが注目だと思います。
タイ事業を統括している田代さんの頑張りに期待したいですね!
ピンク色の線は最近急激に売り上げを伸ばし、カオフンにも攻撃されたSME融資を表しています。
前回の記事にも書きましたが、融資の一部繰上返済もあり3Q以降は減少傾向になると思います。
1Q売上は伸びているので、1Qについては売上伸び悩みの原因ではありません。
中古バイクを担保にした小口融資が緑色の動産担保融資になります。
これは主に子会社のタナバンがタイ国内で手掛けています。今後はカンボジアなどでも展開していく予定になっています。藤澤さんの発言ではインドネシアでも検討しているようです。
1Qは若干伸びが鈍っていますが、売上減の要因ではありませんね。
動産担保融資はタイ国内でも再強化していくと思うので、2Q以降徐々に伸びていくことを期待しています。
コンサルティング売上は、グループリースのデジタルファイナンス網を利用して商品を販売したい取引先などから頂くもので、ストック型ではなく一過性の売上になります。そのため四半期毎の増減は大きくなります。1Qも前期と比べると少し減少しています。
マイクロファイナンスはミャンマーとインドネシアで新たに始めた事業であり、1Qから売上内訳に登場しました。この部分は今後拡大していくと思いますが、デジタルファイナンスの様な効率性・拡張性はまだないので、人財を育てながら徐々に拡大していくと思います
今後事業の効率化を進めていくと思うので、新たなビジネスモデルの確立を期待したいですね!
1Qの売上減で一番影響が大きいのがその他売上です^_^;
その他なので中身はよく分かりませんが、元々そんなに大きな売上ではないので、前期がちょっと大きすぎた反動という感じですね。

グラフ化してみて、主力事業のHire purchaseが2015年以降横ばいだったことに少し驚きました
タイ国内の売上が減っているのを周辺国のデジタルファイナンスでカバーして横ばいですが、全体としてももう少し伸びているというイメージを持っていました。
最近2年間の売上拡大は、SME融資が牽引していたことがよく分かります。カオフンにケチを付けられて、SME融資が拡大しにくくなったのはちょっと痛いですね。
SME融資についてはミャンマーで事業展開する可能性が高いので、いつ頃から始まるのか注目したいと思います。まだミャンマー事業自体始まったばかりなので、事業拡大をじっくりと待ちたいと思います。
ミャンマーは経営資源も一番整っていますし、国民の勤勉性や国としての発展の可能性も大きいと実感したので、今後の事業展開に期待したいと思います

最後に国別の売上推移を見てみます
今期からシンガポールの売上がキプロスなどに細分化されましたが、従来との比較のため合計してシンガポールの売上にしています。
GL売上
タイは前期の売上が増加していたので、タイもいよいよ反転攻勢か!?と期待していましたが、1Qは反落してしまいました。今年から反転攻勢なので、もう少し時間がかかるようです。
期待のカンボジアは、干ばつの影響などで過去2四半期横ばいだったので、1Qの売上が伸びたのは良い傾向ですね。トゥルーマネーとの提携効果もあると思いますが、干ばつなどの横ばい要因が薄れた影響が大きいように感じます。トゥルーマネーとの提携は徐々に効いてくるという印象です。
シンガポールは若干増加しましたが、ほぼSME融資とイコールなので、今後は上記の通り伸び悩むと思います。
ラオス、インドネシアは着実に増加、ミャンマーが初めてセグメント売上に登場しています。
ラオスがそろそろ伸びてきてもいいのかな?という感じもしますが、当初の立ち上がりが急だったので、今くらいのペースで伸びていくのかな?ラオスは現地を見ていないので、感触がよく分かりません。
インドネシアは伸びていますし、市場も大きいので期待していますが、クボタの農機具だけだと拡大ペースに限界があるように感じます。
下記の記事にまとめていますが、インドネシアでトラクターなどが普及するのはもう少し先とクボタ本社は考えているようです。東南アジアではまずはタイ周辺国での拡販を重視しているように感じました。
クボタは巨大企業であり、日本の本社の認識と実際に東南アジアで事業展開を行っている現地子会社の認識には差があると思いますが、インドネシアを見てきた印象ではディーラーの開設も慎重に進めていると感じました。
 クボタの会社説明会に参加!

先日のJトラスト決算説明会で、藤澤社長がインドネシアでもmoto for cashなど取扱商品の幅を広げていくと説明していたので、新たな商材の投入にも期待したいですね
クボタの農機具もハーベスター中心に売れ行きは好調ですが、カンボジアやミャンマーのホンダNCXの様にディーラーをどんどん増やしていこう!という感じでは現時点ではないので、着実に拡大していく感じです。
藤澤社長が言及していたmoto for cashはタナバンが手掛けている事業で、中古バイクを担保に小口融資を行う事業です。現状ではタイで展開しており、今後カンボジアでも展開する計画です。
タイやカンボジアなど新車バイクのHire purchase事業を行っている国では、スムーズに事業展開できると思います。特にこの2ヵ国は中古バイクのオークションも行っているので、moto for cash事業もスムーズに立ち上がると思います
この辺りは下記の記事に詳しくまとめていますのでご覧くださいね!
 タイでの今後の戦略について

一方でインドネシアでは新車バイクのHire purchase事業を行っていないし、現状ではPOSもクボタディーラーにしかないので、どうやってmoto for cashを始めるのかな?と感じます。事業を始める駒がまだ揃っていない印象です。
今後インドネシアでどんな手を打ってくるのか注目して見ていきたいと思います。

グループリースの売上推移について前回よりは細かく見てみましたが、
本業部分は若干物足りないものの着実に伸びている
カンボジアが再度伸びてきたのは心強い
ミャンマーやインドネシアの伸びに期待しているが、SME融資の減少をカバーできるほど伸びるか?

という感じです。
四半期毎の業績に右往左往する必要はないですが、変化の芽は四半期業績にも現れてくると思うので、自分なりにしっかりと分析しながら、今後の展開を見守っていきたいと思います。
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posted by アイル at 18:38| Comment(1) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
売上の詳細な分析ありがとうございます。
2015年以降の連結hire purchaseが横ばいだったのは、昨年カンボジアで間接税の導入や悪天候の影響で抑制的な貸付を行ったことも要因かと思います。
昨年のカンボジアのオートバイの月別の契約数を見ると5月以降減少していました。昨年11月以降から戻り基調です。
GLFIクボタの契約数はすでにカンボジアとラオスよりも多い状況のようです。
直近のGL決算説明会で各国の各商品の詳細な説明も行われたようです。下記に決算説明会のスライド画像が映っているリンク先を貼っておきますね。
https://www.facebook.com/pg/GLfanclub/photos/?ref=page_internal
Posted by ミスター at 2017年05月19日 06:42
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