2025年09月16日

LisB中期計画独自予測

9月4日の記事で今期計画の予測値をまとめましたが、決算説明会でも時価総額100億円達成に向けた質問が出ていたので、来期以降の既存事業ベースの試算もしてみました。

その前に9月8日以降の株価推移について(備忘録)
9月5日(金)に突如急落したLisBの株価ですが、8日から10日頃までは下げ止まるような動きでホッとしていました。しかしながら11日(木)以降また大きく下げて週末を迎えることになりました。
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9月3日のピーク時には79億円に達した時価総額も62億円まで逆戻りです。5月の1Q決算発表前は30億円強の時価総額だったので、現状でも倍近いわけですが、一時は今期中に100億円達成するのでは!?という勢いだったのに^_^;
5月以降株価は堅調に上がってきましたが、8月中旬以降は上昇スピードが加速し、1543円(時価総額79億円)のピークを付けました。今期の純利益の会社計画値は1.15億円なので、ピーク時のPERは68倍と高く、信用の買い残も増加していたので空売りを仕掛けやすい水準だったのかもしれません。

9月4日以降の空売り状況は下記の通りで、Barclays Capital Securitiesが新たに参戦しています^_^;
8月20日まではUBS1社が空売りしていただけでしたが、8月下旬以降参入する空売り機関が増えて狙い撃ちされています。
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LisBの株価が上昇しているのは、損益分岐点を明確に超えたので来期以降の成長が加速し、特に利益面が大きく伸びることを期待して買われてきたと思います。業績の伸びを反映して来期には時価総額100億円達成を明言するようになったことも投資家の期待を高めていると思います。
来期以降どの位の業績が期待できそうなのか簡単に試算してみました。

横井社長は売上30%成長を掲げているので、売上は30%成長継続、経費は20%の増加率としてざっくりと試算しています。
LisBは上場して1年半ほどでトラックレコードが少ないため、有価証券報告書に載っている経常利益ベースで試算しています。
純利益は経常利益の70%としています。
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上場以降売上30%成長を掲げていますが、売上規模が徐々に大きくなっているので、成長率を維持し続けるのは難しいと説明する場合もあります。実際その通りだとは思いますが、とりあえず2027年までは30%成長で設定しました。
綺麗な成長グラフになりましたが、来期の経常利益率は17%ほど、2027年度は24%弱になる見通しです。
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この前提で成長していくと、純利益の水準は下記の通りです。
進行期の2025年度は独自試算値を使用しています。
 2024年 0.13億円 実績値
 2025年 1.36億円(会社計画値1.15億円)
 2026年 3.35億円(2.5倍)
 2027年 5.96億円(1.8倍)

机上の空論ではありますが、売上30%成長を続ければ純利益の伸びは高くなります。
1Q決算発表以降時価総額100億円達成についての質問が増加しており、1Qの決算説明会でも来年には100億円を達成したい、100億円はあくまでも通過点、という説明をしていた様に記憶していますが、Q&Aには載っていませんでした。私の期待感が強すぎるゆえの記憶間違いかもしれませんが(笑)
今回の説明会では来期には時価総額100億円と明言しています。
売上が順調に伸び続けて損益分岐点を超えれば、利益は急激に伸びていきます。
来期の純利益予想が3.35億円程度になるのであれば、時価総額100億円はPER30倍なので、成長性を加味すれば十分に許容範囲だと思います。

現時点の時価総額62億円だと独自予想w今期PERは45.6倍ですが、来期の独自予想PERは18.5倍になり、成長性を考慮すると割安な水準になります。
来期に時価総額100億円を超えていくには純利益3億円以上は必要だと思うので、ざっくりした試算ですが最終的にはこんな感じになるのかなと思います。
来期以降の業績拡大の解像度が高まってきたことから、決算説明会での時価総額100億円達成時期の発言に繋がっているのかもしれません。
現状の中期計画の開示は折れ線グラフのイメージのみですが、時価総額100億円が通過点であるならば、もっと解像度高い形で示してほしいですね。
しばらく株価は不安定な推移が続くかもしれませんが、これからもLisBの成長を株主として見守っていこうと思います。
ラベル:LisB
posted by アイル at 09:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年08月18日

LisB2025年2Q決算の感想

8月14日15時30分にLisBの第2四半期決算が発表されました。
外出中だったのでスマホで概要を確認しましたが、売上高が1Qと同額という結果に愕然としました。売上は期毎に積み上がっていくのが普通で、2Qも伸びているんだろうと漠然と思っていたので、急に成長が止まってしまった!?と思考停止してしまいました^_^;
帰ってからじっくりと見たら1Qのショット売上の反動が出ただけで、ストック部分は着実に積み上がっていて安心しましたが、下に貼り付けている1Q決算の時の売上の伸びのインパクトが大きかっただけに、横ばいというのは印象が良くないな〜と少し翌日の株価の反応が心配になりました。
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前期にM&Aしたシステムエムズの売上が上乗せされた影響も大きいですが、前年同期比+41.5%はインパクトがありました。
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2Q決算も前年同期比+30.2%で高い伸びですが、1Qと同額という部分が目立ちます^_^;
四半期毎の売上推移をもう少し細分化(システムエムズの売上を分離)してグラフにしてみました。影響の小さい「ストックその他」は省略しています。
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このグラフを見るとショット売上が大きく減っているというか、通常ペースに戻ったという感じです。ショットの仕事が急に無くなったということは考えにくいので、1Qで大きな案件が終わり、3Q以降の計上に向けて開発を進めているのではないでしょうか。
逆に目を引くのがストック自社売上の堅調さです。
1Q決算時は売上40%成長のインパクトでかき消されましたが、ストック自社売上は少し伸び悩んでいました。それが2Qではまた成長ペースに戻しています。契約社数も伸びているので、どんな業種・会社で新規採用されているのか気になりますね。

ショット売上だけをグラフ化してみると、昨年の4Q、今期の1Qと高水準だったことが分かります。
直近2年ほどは四半期で2千万円前後の売上だったものが、4千万、5千万円分の開発も可能になったので、ショット案件も強化していくという方針に沿って、今後は平均すれば3千万、4千万円と徐々に増えていくことを期待しています。
一方でショット案件が大きくなると開発に今まで以上に時間がかかり、四半期ごとの増減は大きくなるかもしれません。ショット売上の増減に一喜一憂しない方が良いかも。
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2Q決算で注目するのは原価や販管費の水準です。
LisBの場合、人件費の占める割合が高いですが、4月の採用が多いこと、賃上げもあることから2Qで経費が増加し、期中採用が増えるなどの特殊要因がない限り、3Q以降は経費がそれほど増えない傾向にあります。
前期はシステムエムズのM&A関連費用が追加となり4Qに販管費が増加したので、今後もM&Aの時期によっては四半期毎の利益に影響が出てきます。

従業員数の推移は下記の通りで、損益計算書上は1Qからシステムエムズの人件費が原価に計上されています。
2Qで商品企画・開発部門の増員が7人と多いですが、生成AIラボなどの研究開発部門の増員が中心だろうと思います。
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原価には開発部門の人件費が含まれていると思いますが、1Qからシステムエムズを連結しているので1Qで人件費が増加し、2Qでは賃上げ程度の増加となっているようです。今後大きな開発などがなければ3Q以降も同水準で推移しそうです。新機能の開発などがあると外注加工費などが増える可能性があります。
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販管費については開発人員の増加や賃上げなどで人件費が増加し、採用教育費も発生しているので2Qで増加しています。3Q以降は中途採用が予定されていますが、採用教育費は減少が見込まれるので、こちらも横ばいか若干の増加程度で推移しそうです。
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3Q以降コストはそれほど増加しないので、売上が積み上がっていけば利益は出やすい構造になっています。
ショット売上も含めて3Q以降売上がどの程度伸びていくのか楽しみにしたいと思います。

まずは8月20日(水)18時から開催される個人投資家向け決算説明会でどのような見通しが示されるのかに注目です。
参加するためには事前申込みが必要で、締め切りが18日(月)13時です。
申込みがまだの方は、下記のページからお早めに!
前回も18時開始でしたが、働いている人は18時開始だとちょっと厳しいのではと思いますね。
19時開始くらいでも良いのにと思います。

決算発表日の14日は他社の決算やオンライン決算説明会も集中していて、私も18時30分からシンカ、19時30分からエニーマインドグループと梯子でした。時間が重なっていなかったので2社の説明会に参加できましたが、LisBは説明会開催日がずれているので他社と重なり難くてありがたいです。
前回は初めての決算説明会ということもあり、時間無制限で質問に回答するということで、横井社長も日課のプール通いを中止して説明会に対応しましたが、今回は「時間の都合上、配信内で回答ができない場合もございますので、ご了承ください」と注記してあります。
今回は19時で終了してプールに行く予定なんでしょうか?
と思ったら、前回も同じ注記がしてあった^_^;
今回は説明会開催の案内が7月31日と遅かったので、問合せしようかと思っていたところでした。
説明会でどんな話が聞けるのか楽しみです。
ラベル:LisB
posted by アイル at 03:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月09日

Casaの2021年度2Q決算その2

Casaの2021年度2Q決算分析その2です。
今回は家賃保証契約件数についてまとめてみます。

2019年度から一部の大手管理会社への支払い手数料率が高騰してきて、中長期的な収益性を圧迫するリスクが高いことから、2020年4Qくらいから代理店の見直しを進めています。代理店への手数料支払い水準が上がり過ぎると、実質的な保証料が減ってしまうので、回収困難な家賃滞納が増えると赤字に転落しやすくなってしまい、保証会社として重要な財務の健全性や信用力が低下してしまいます。
前期決算の説明資料にある通り、前期末から今期にかけて一部の収益性の悪化した大手代理店との契約を見直し、新たな顧客開拓にシフトしているため、新規開拓が貢献してくるまでは新規契約件数の伸びや売上の伸びは低下します。
一方で支払手数料率が低下することで利益率は改善が期待できるので、利益への影響は売上と比べると緩和されると思います。
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このような背景を元に、四半期ごとの新規契約件数の推移を見てみます。
下記のグラフの通り、2020年3Qまでの新規契約件数の推移は、過去のトレンド通り緩やかに増加していましたが、4Qから減速し始めました。4Qは2020年11月から2021年1月までなので、代理店の見直しを始めた影響に加えて、12月初めの文春記事の影響も出ていると思います。
新規契約件数の減速に伴って保有契約件数の増加もなだらかとなり、足元では横ばいになっています。
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Casaとしては主力商品に育ちつつある家主ダイレクトの拡販に力を入れて、自主管理大家さんや小規模代理店の開拓を進めて、新規契約件数の回復を目指しています。
大手代理店向けにも新商品のダイレクトSを投入することで、新規の顧客開拓や業務の効率化を進めています。
こうした効果が出てくると、新規契約件数も徐々に回復してくると思います。

保有契約件数は新規契約件数と未更新件数が影響するので、未更新件数も試算してみました。
賃貸借契約の平均的な期間は2年程度と言われているので、2年程度で引越しをする度に保証契約も解約されます。新たな賃貸契約時にCasaを利用すると、解約1件、新規1件で保有契約件数には影響しませんが、他社に切り替わってしまうと保有件数が減少します。
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四半期ごとのデータがまだ少ないですが、保有契約件数が増えると比例して未更新件数も増えていくので、現状は自然増の範囲内という印象です。
2019年、2020年は新商品の家主ダイレクトが大きく伸びていたので、新規契約件数と未更新件数の差が大きかったですが、家主ダイレクトの伸びが落ち着いてくると、2018年までの傾向に近付いてくる感じですね。
毎年一定割合の未更新件数は発生するので、やはり新規契約件数が回復してくることが重要になります。

上方修正の要因として「新規の契約金額が想定を上回った」ことを挙げているので、保証残高を保有契約件数で割った平均家賃の推移も見てみます。平均家賃は一貫して上昇傾向を続けていて、直近では78,000円弱になっています。
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自主管理大家さんや中小代理店向けの家主ダイレクトの割合が高まっているので、大手代理店と比べると家賃水準が低くなるのかなと考えていましたが、逆に直近では伸びが加速しています。代理店の見直しが単価面では良い影響を与えているのかもしれませんね。
同業他社では、あんしん保証が53,000円前後、ジェイリースも5万円前後と思われるので、高級賃貸物件の割合が高いことが分かります。イントラストの単価は分かりませんが、Casaよりさらに大手代理店に特化しているので、平均家賃が10万円ほどなのかもしれません。こうした優良顧客を抱えているのもCasaの強みの一つだと思います。

支払手数料を適正な水準に戻すために代理店の見直しを行っていることから新規契約が伸び悩み、売上の伸びは低くなっていますが、契約単価は依然上昇が続いているので、新規契約が底を打ち反転に転じてくると以前のような売上成長率に戻ることが期待できます。利益率はすでにコロナの影響を脱して回復傾向なので、売上が伸びてくるとさらに利益率の改善が期待できます。
新たな代理店や自主管理大家さん市場の新規開拓が進み、新規契約件数が底打ちしてくるのを楽しみにしています。
posted by アイル at 21:23| Comment(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月08日

Casaの2021年度2Q決算

9月7日15時にCasaの2Q決算が発表されました。
同時に2Q業績を上方修正する「2022年1月期第2四半期累計期間連結業績予想と実績との差異に関するお知らせ」も発表しています。
せっかく上方修正するなら決算発表と同時ではなく、8月下旬頃に発表してくれたら安心するのにとも思います^_^;
取引代理店の見直しで、上期中心に新規契約が厳しいことは計画段階から分かっていますが、コロナも予測通りには収束していませんし、取引見直しの影響はどのくらい出ているのかと心配している株主も多いと思うので、早めに発表してほしかったですね。
最近は他社でも業績修正ではなく「業績予想と実績との差異に関するお知らせ」という発表が増えた気がしますが、このタイトルだと業績修正基準には満たないような小幅の差異なんだろうな〜と感じてしまいます。

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今回の差異内容は上記の通りで、利益面では大幅に上振れています。
コロナの影響で悪化していた滞納家賃の回収率が改善されてきたこと、テレワークなどで業務の効率化が進んだ影響などもあるのではないかと思います。
通期の計画は据え置いたので、四半期ごとの内訳は下記のようになっています。上場している家賃保証会社と並べて表示しています。
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Casaは保証料を12か月に按分して売上計上しているので、四半期ごとの売上の変動は小さくなります。下期に新規契約が急減しない限り、売上も上方修正ペースで進んで行きそうです。イントラスト(En)も同様の計上方法です。
同様に経常利益の四半期内訳をグラフ化すると下記の通りです。
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利益面では3Q時点で通期計画を上回りそうな勢いです。
利益には滞納発生率や回収率、先行投資などの様々な要因が影響してくるので、見通しは立てにくいですが、2Qまでは予想以上に順調に推移していますね。
売上原価の内訳推移を見てみると、コロナの影響で増加していた貸倒引当金の増加傾向が落ち着いたことが大きいですね。また代理店見直しの原因にもなっている代理店への支払手数料率も徐々に低下しています。貸倒引当金は同業他社と比べてもかなり厚めに積んでいるので、売上比の低下傾向は今後も続くのではないかと思います。
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売上原価率と販管費率の推移は下記の通りです。
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売上原価率は貸倒引当金影響が大きくて四半期ごとのブレも大きいですが、徐々に収束して35%前後で落ち着くことを期待しています。
一方で販管費率については低下傾向が続いています。売上が再度増加に転じてくれば、販管費率の低下傾向は継続しそうです。

滞納家賃(求償債権)の状況についても簡単に見ていきます。
求償債権比率はコロナの影響などで上昇してきましたが、緊急事態宣言が断続的に出されている中でも9%前後で横ばいになってきました。今後この比率が横ばいが続くのか、徐々に低下していくのか注視していく必要があると思います。
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求償債権に対する貸倒引当金の引当割合は70%近くになっており、引当率は十分すぎるくらいに高いと思います。同業他社と比べても高い水準なので、更なる引当が必要になる可能性は低いのかなと思っています。

代理店の見直しで一時的に新規契約が伸び悩んでいて、売上の伸び率は低下していますが、求償債権の増加も抑えられていて利益面では計画以上に順調に推移しています。下期以降は求償債権の推移とともに、新規契約数の伸びにも注目して見守っていきたいと思います。
ラベル:Casa 家賃保証
posted by アイル at 22:36| Comment(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月10日

Casa2020年第3四半期決算分析1

先日のCasa決算分析の記事で「見た目は少し物足りなく感じますが、近い将来の売上のベースとなる保有契約件数や保証残高は順調に伸びている」と書きましたが、物足りなく感じた部分についてもう少し掘り下げてみたいと思います。
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売上が通期計画と比べると進捗が低いわけですが、Casaは1月決算のため、今期の計画は1月から2月にかけて立案していると思います。この頃は日本ではまだコロナの影響もそれほど顕在化しておらず、例年通りの新規契約獲得を織り込んで計画を作ったのではないかと思います。
3月以降は徐々にコロナの影響が拡大し、転勤が先送りされたり大学などの授業開始が先送りされたりして、転居の需要が一時的に減少しました。その結果として転居せずに当面は住み続けることになり、同業他社も含めて契約の継続が増えて、新規の契約は計画よりは伸びが鈍っているのだろうと思います。
新規契約件数を四半期ごとに開示しているのはCasaだけなので、データで確認できるのはCasaだけですが、期首計画の新規契約件数を達成するには4Qに3.8万件ほど契約する必要があります。過去のトレンドから考えると良くて3.4万件程度であり、4千件以上は計画を下回りそうです。
一方で保有契約件数はほぼ計画通りに推移しているので、新規契約が減った分は既存契約が計画以上に継続されていることになります。
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既存契約が継続されると年間保証料1万円が売上計上されますし、今までの家賃支払いの実績も分かるので貸倒れリスクは把握しやすいと思いますが、その反面売上は計画より減少することになります。
契約者の平均家賃を8万円とすると、新規契約の場合は4万円がCasaの売上となります同じ1件の契約でも年間売上は1万円と4万円の違いが発生します。この差が売上が計画を下回っている要因ではないかと思います。
同業他社はすべて3月決算なので、今期計画を立案したのが3月から4月にかけてだと思われ、コロナの先行きが一番見通せなかった時期にあたります。新規契約が伸び悩み既存契約の更新が増えていることも計画に織り込むことが可能ですし、コロナの影響も過度に計画に織り込んでいたのではないでしょうか?それが現状では計画を上回る実績として表れている気がします。
来年の3月から4月初めにかけての、転居を伴う人の移動がどの程度になるかで、家賃保証会社各社の業績も変わってきそうですね。
今年異動を最小限にした場合、来年は異動が多くなるかもしれませんし、テレワークが定着すれば都心を離れる転居需要が増えるかもしれません。
本来は4月の民法改正の追い風を受けて新規契約が増えていく予定でしたが、コロナの影響で追い風が吹いているのかよく分からなくなりましたが、春になってコロナも落ち着いていけば、追い風もはっきりしてくるのではないかと期待しています。

既存契約の継続が増えて、新規契約は計画を下回っているということを売上の内訳からも確認しようと思い、売上の内訳推移をグラフ化してみましたが、仮説を裏付けるようなグラフにはなりませんでした^_^;
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Casaは受取った保証料を1年間に按分して売上計上しているので、四半期ごとの売上内訳を見てもすぐに効果が出てこないようです。
このグラフを見ると新規契約に伴う初回保証料が順調に伸びていますね。2Qは少し伸びが鈍いように感じますが、3Qでその分も挽回しています。売上で見ると新規契約が健闘していて、年間保証料売上比率は横ばいから若干の低下となりました。
2018年の3Qと4Qは少しデータがおかしいのではないかと感じます。年間保証料が四半期でこんなに変動するとは考えにくいので、平均してみた方が良いのかなと思います。点線で表していますが、こんな推移なのだろうと思います。

次にコスト面ですが、販管費は今期はシステム投資などの先行投資期間なので、販管費率50%程度で推移しています。投資が一巡すれば来期以降徐々に販管費率は低下していくことになります。
原価部分で利益への影響が大きくて、四半期ごとの変動も大きいのが貸倒引当金繰入額です。これは毎年なかなか読みにくくて業績を見誤る要因になってきましたが、現状の貸倒引当金の推移は下記の通りです。
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コロナによる一時的な家賃立替の増加で、1Qに求償債権・貸倒引当金ともに増加しています。2Q以降は住宅確保給付金など公的な支援体制も徐々に整備され、求償債権の伸びも小さくなり、貸倒引当金の必要額も徐々に低下してきました。
求償債権に対する引当率も徐々に低下して60%となっていますが、過去の水準と比較してもまだ引当率が高いと思います。4Q期間中も現状の滞納発生率程度で推移すれば、戻入れで増益要因になるのではないかと思います。
最初のグラフの経常利益推移を見ると分かるように、ここ2年ほど4Qの利益が3Qより落ち込んでいます。これは貸倒率の洗い替えによる貸倒引当金繰入れ額の増加の影響が大きいので、そろそろ今期くらいからは逆に作用して原価を引き下げて利益が増えることを期待しています。

同業他社も含めた貸倒引当金割合の推移は下記の通りです。
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Casaの貸倒引当金割合は60%ですが、同業他社は50%以下とCasaより低いですし、Casaも以前は50%程度だったので、引き下げ余地はあると思います。50%以上も引き当てていたことがあるのはイントラストとCasaだけなので、他社並みの40〜50%程度で十分なのではないかと思います。
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posted by アイル at 00:36| Comment(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月09日

Casa2020年第3四半期決算概要

Casaの第3四半期決算が発表されました。
四半期業績推移は下記の通りです。通期業績は据え置かれているので、4Qの計画は右端のグラフになります。
過去のトレンドと比較すると、繁忙期でもない4Qの売上がここまで伸びるのは難しそうなので、売上は計画を下振れそうです。
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利益面でも4Q計画は高めに見えますが、利益は4Qで洗い替えされる貸倒引当金次第で大きく変動するので、計画通りに着地する可能性もあると思っています。

売上原価と販管費の推移は下記の通りです。
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販管費は不動産テックに対応したDX投資や、賃貸経営をサポートするためのシステム投資などを行っているので、増加傾向が続いています。決算補足資料ではシステム投資1.4億円増加となっています。売上も増加しているので販管費率としてはほぼ50%の横ばいとなっています。
一方で売上原価率は前年同期と比べて5ポイントほど増加しています。
コロナの影響で1Qに家賃の立替えが増加して、貸倒引当金を積み増した影響が売上原価に表れています。
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1Qに貸倒引当金を多めに繰り入れた影響で売上原価が増加して、3Qまでの累計でも物足りない決算になっていますが、立替えている家賃の総額である求償債権は下記グラフの通り2Q以降は横ばいで推移しており、保証残高の伸びに沿った水準まで低下しています。1Qにコロナで一時的に増えた立替家賃は、下記のグラフを見る限り3Qまででほぼ正常化したのかなと思います。
コロナ下でも売上のベースとなる保証残高の推移は上昇トレンドを継続しており、安心感がありますね。
現状の貸倒引当金は過去のトレンドと比べても1Qで積み増しし過ぎている感じです。
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貸倒引当金は過去3年間の平均値を使用しており、2020年3Qまでは2017年から2019年までの平均値を使用して計算しています。2016年、2017年は回収方法の変更で貸倒れ率が悪化した年度なので、現状は実際に必要な額よりも多めに貸倒引当金を積んだ状態になっていると思います。
4Qになると2018年から2020年の貸倒実績率の平均に置き換えて算出するので、貸倒が高水準だった2017年の実績が外れて2020年の実績に置き換わり、必要な貸倒引当金が減少して利益増加要因になるのだろうと予想しています。

新規契約件数と保有契約件数の推移は下記の通りです。
新規契約件数と保有契約件数も期初に今期末の計画値が公表されているので、右端にプロットしています。
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4Qの新規契約がここまで伸びるとは思えませんが、保有契約件数はほぼ計画通りの着地となりそうです。
今期は同業他社も契約を継続する顧客が多かったと説明していますが、コロナの影響で移動が制限され、転勤や引越しなどが例年より減少し、そのまま居住を継続した人が多いのだろうと思います。新規契約が計画を下回っても、既存契約の解約が計画を下回れば保有契約件数は計画通りになります。同業他社もそのような感じなのだろうと思います。

ざっと3Q決算を見た印象では、見た目は少し物足りなく感じますが、近い将来の売上のベースとなる保有契約件数や保証残高は順調に伸びているので、心配する必要はないのかなと感じました。

最後に1年以内の売上の先行指標となる前受金の推移グラフも載せておきます。
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前受金も順調に積み上がっていますね。直近で前受金が増加傾向なのは、Casaとイントラストの2社だけですし、前受金の絶対額はCasaが圧倒的に大きくなっています。
今回の問題の影響がどの程度になるのかは分かりませんが、早めにきちんと調査いただいて、正常化してほしいと思います。
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2020年11月26日

家賃保証会社2020年Q2決算分析4

家賃保証会社各社の第2四半期決算が出揃ったので、何回かに分けて分析してみます。

貸倒引当金割合の捉え方には2通りあると思います。
1つは前回の記事でも書いたように、引当金割合が低いと想定以上に家賃の焦げ付きが発生した場合、損失処理が必要になって利益が減ってしまうので、リスクが高いという捉え方です。
もう一つは全く逆で、引当金割合が低いということは、求償債権の中身が良好(比較的回収しやすい債権の割合が高い)で少額の引当金で十分であり、リスクが低いという捉え方です。
各社がどちらの状況に近いのか考えるためには、求償債権の中身が開示されるのが一番ですが、なかなか開示されないので、引当金割合の過去からの推移や利益率などを総合的に見る必要があると思います。
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引当金割合の過去からの推移は上記の通りです。
イントラストのように引当金割合が一貫して低下しているということは求償債権の中身が良くなっていると考えられるので、良い傾向だと思います。債権の中身が良いということは立替家賃の回収が容易ということなので、貸倒れコストが最小限で済み、その分利益率も高くなります。家賃保証事業にとって貸倒れコストの影響は大きいので、利益率が高い=貸倒れコストが少ないとも言えると思います。
あんしん保証の場合は、引当割合が最近は上昇傾向で、引当金割合も比較的高めです。あんしん保証は信販会社と提携して初期の貸倒れリスクを負わない商品が中心でしたが、自社で保証する商品の割合を徐々に高めている影響が出ているのではないかと考えています。
Casaの引当金割合は、上下の変動はありますが横ばい傾向で、かなり高い水準になっています。Casaの利益率が比較的高いことを考えると、会社側が説明しているように保守的に貸倒引当金を積んでいるという説明に、特に違和感は感じていません。
ジェイリースの場合はイントラストと逆で、一貫して引当金割合が上昇しています。
これは全国展開を進めて、比較的貸倒れが発生しやすい都市部の割合が高くなってきたこと、回収より売上拡大が優先されてきたことなどが要因だと思いますが、まだしばらくは貸倒引当金の積み増しが続きそうです。
ジェイリースは今回の2Q決算から説明資料の内容が一新されて、省略された開示内容も色々ありますが、一方で新たに開示された資料もあります。
前回の記事でも紹介した代位弁済立替金(求償債権)の期間別内訳を示したグラフです。
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これはとても重要なグラフだと思いますが、残念ながらそれぞれの内訳の数値が分からないので、グラフの高さから数値を想定してグラフを作り直してみました。
滞納発生から期間が経つにつれて回収は難しくなっていくので、決算説明資料とは上下を逆にして期間の長い方から積み上げグラフにして、立替金の貸倒れに備えて引き当てている貸倒引当金の水準を折れ線グラフで重ねて表示しました。
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このグラフを見ると、回収のしやすい3か月以内の立替金から回収が進み、この半年で総額は若干減少しています。一方で回収難易度の高い1年超の立替金は増加しています。3か月から1年以内も減少していますが、回収できたものもあると思いますが、回収できないまま半年が経過して1年超になったものもかなりありそうです。立替金の中身は悪くなっていると言えると思います。
それに対して現状の貸倒引当金の水準は、1年超の立替金を回収するのは困難を伴うので、まだ不足している水準だと思います。この3本のグラフ推移を見ただけでも、半年ごとに1年超の立替金の割合が増加しているので、回収するなり損失処理するなりしないと、今後も時間が経つにつれて1年超の部分が増加していきそうです。
とはいえ期間別の立替金内訳を開示したのは、現状を理解するうえでとても良いことだと思います。他社にも広がると比較しやすくて良いですし、投資家や株主の安心にもつながると思います。他社も追随すると良いですね。

次は株主資本比率を比較してみます。
ジェイリースだけが10%程度と低くて、他社は50%から70%程度と高水準です。
保証会社なので財務面での安全性も重要であり、株主資本も厚い方が顧客からも安心されると思います。
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家賃保証事業では保証料を事前に受け取りますが、受取時にすべてを売上計上するのではなくて、サービス提供期間に渡って按分計上しています。そのため受け取った保証料は、売上に計上するまでの間は前受金としてバランスシートに計上されています。これは負債扱いですが、実質的には将来の売上であり、保証料は受け取り済みで返還もしないので、誰かに支払い義務のある負債ではありません。
売上が伸びている会社ほど前受金の影響が大きくなり、負債が多いように見えてしまうので、前受金を除いた株主資本比率の方が実態を表していると思います。
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前受金を除くと、Casaとイントラストは80%前後まで跳ね上がり、ジェイリースも若干改善します。
Casaとイントラストは財務面でも他社より安全性が高いと言えますね。

株主資本比率の過去からの推移は下記の通りです。こちらは前受金の修正はしていません。
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Casaとイントラストは高値圏で安定推移(笑)
ジェイリースはずっと低空飛行、あんしん保証は高値圏から低下傾向です。
自社で保証したり、家賃の事前送金型のサービス割合が高くなると、一時的に立替払いする家賃が増加して運転資金の借り入れなども必要になるので、事業の拡大に伴って低下してくるのはやむを得ないと思います。最近は50%前後で落ち着きつつあるので、問題になるような水準ではないと思います。
リスク面に関係する数値を比較すると、ジェイリースの弱さが目立ってしまいますね。
売上拡大優先でここまできた影響ですが、前期から行っている体制整備で今後どのような変化が表れてくるのか、四半期決算ごとに見守っていきたいと思います。
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2020年11月25日

家賃保証会社2020年Q2決算分析3

家賃保証会社各社の第2四半期決算が出揃ったので、何回かに分けて分析してみます。
今回はコスト面で影響の大きい求償債権(保証会社が立て替えた家賃)について比較してみます。

家賃保証事業で最大のリスクは家賃の立て替えが増加すること、そして立て替えた家賃の回収が困難になることです。立替えた家賃は求償債権に計上されます。
家賃が引き落とせないのは初回の振替時が多いので、新規契約が増えていくと求償債権も増加しますし、保有契約件数が積み上がっていくと求償債権も増加していきます。そのため契約の増加に比例して求償債権が増えている分には問題ありません。
各社の求償債権の推移は下記の通りです。上場時期が異なるので、可能な限り過去にさかのぼってグラフ化しています。
参考までに売上推移グラフも貼っておきます。
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売上はCasaの方がジェイリースより大きいのに、求償債権の額はジェイリースの方が圧倒しています。イントラストとあんしん保証はほぼ売上に見合った水準になっています。
ジェイリースは売上拡大が最優先という感じで事業展開してきたので、立替家賃の回収が後回しになり求償債権も積み上がっていました。立替えた家賃は3か月を超えると回収が段々と困難になり、1年を超えるようだと回収は困難で裁判などに移行するケースが多くなります。
求償債権が積み上がっていくと長期の債権の割合も高まってくるので、貸倒引当金の計上額が足りなくなり、監査法人の指摘もあって貸倒引当金を積み増すことになり、2年連続で過年度決算の訂正を行っています。
そのような状況なので、営業部門の人員を債権管理部門に回すなどして求償債権の回収や管理強化を行い、その効果が出ているようでここ1年ほど求償債権の推移が横ばいになっています。
下記のグラフは保証残高(毎月保証している家賃の総額)と求償債権、それに対応する貸倒引当金の推移をまとめたものです。
保証残高も重要な指標ですが、ジェイリースは年2回しか公表していないので、プロットと傾向線の表示になっています。最新の2Q決算では開示されなくなったので、現状どうなっているのかは分かりません。重要指標は良い時も悪い時も継続して開示してほしいものです^_^;
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普通は保証残高に比例して求償債権も増加し、同様に貸倒引当金も増加していきますが、ジェイリースは求償債権の伸びが高過ぎました。最近は伸びが低下していますが、求償債権の動向は重要なので今後の傾向を注視する必要があると思います。

Casaは2016年頃に立替家賃の回収方法を変更し、まずは顧客に寄り添って生活再建を支援することで家賃の回収につなげる方針にしたため、一時的に求償債権が増加し、その後徐々に回収してきたので2018年頃までは横ばい傾向で推移してきました。2019年度からは契約件数の増加に比例する形になって正常化しましたが、コロナの影響で一時的に求償債権が増加し、現状は一時的な増加分を回収中です。
イントラストは契約件数の増加に比例して推移しています。
あんしん保証もほぼ同様の傾向ですが、直近では減少しています。

求償債権比率の推移を見ると、各社の違いがより明確になります。
求償債権比率=求償債権/保証残高
イントラストは保証残高を開示していないので、求償債権比率が計算できません^_^;
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契約件数が増えていくと保証残高も増加していき、毎月ほぼ一定割合で家賃の立替が発生するので、求償債権比率は普段は7〜9%前後でそれほど変動しません
Casaはコロナの影響で一時的に悪化しましたが、すでに低下傾向です。来月発表される3Q決算でどのような推移になるのか注目しています。
これら2社と比べてジェイリースは一貫して増加傾向が続いてきました。直近では横ばい傾向ですが、今まで2Qと4Qに開示されていた保証残高の開示が今2Qは無かったので、足元どの程度改善しているのかはよく分かりません。

最近は横ばいになったとはいえ求償債権額が一番大きいジェイリースですが、立替家賃が回収できないリスクに備える貸倒引当金の引当割合は他社より低い水準です。イントラストは優良顧客向けが多いので引当割合が低くなっています。
Casaは2016年、2017年頃に回収方法の変更で貸倒れが増加しましたが、貸倒引当金の計算上過去3年の実績値を使っているので、まだ影響が残っていて引当割合が高くなっています。4Qで実績値に洗い替えするので、今期の貸倒実績率が2017年実績よりも低ければ、4Qで貸倒引当金割合が低下することになり、利益改善要因になります。
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ジェイリースも貸倒引当金の計算方法は同じような感じなので、4Qで実績値に洗い替えされます。
今回の決算説明資料で開示された求償債権(ジェイリースでは代位弁済立替金)の期間別内訳では、回収が困難な長期債権の割合が高くなっており、この部分にはより多くの貸倒引当金を計上する必要があるので、4Qで貸倒引当金を積み増す必要が出てくるかもしれません。
3Qまでは比較的回収しやすい期間の短い債権を回収して利益が増加していますが、長期債権の動向については今後も注意が必要だと思います。

貸倒引当金割合の推移は下記の通りです。
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Casaは2016年、2017年頃に貸倒れが増加した影響で引当金割合が上昇していましたが、ピークは越えて今後は徐々に低下傾向になっていくと予測しています。過去の水準や他社と比較すると、Casaも50%くらいで落ち着くのかなという感じです。
イントラストは2014年頃まで立替家賃の急増に苦しんでいたので引当金割合も高水準でしたが、立て直しに成功してからは低下傾向が続いています。こちらもどの程度の水準で落ち着くのか気になりますね。
ジェイリースは地盤の九州で事業展開していた頃は貸し倒れることも少なかったので、あまり引当金を積んでいませんでしたが、そのままの体制で全国展開を進めて一気に売上を拡大したため、回収にまで手が回らず求償債権が急増することになりました。過去の回収実績が高かったことから貸倒引当金の繰入額も本来の必要額よりも小さくなり、貸倒引当金の積み増しが必要となり、過年度決算の訂正となりました。上記の通り引当金割合は年々高くなってきましたが、これで十分なのかは分かりません。こちらもどの程度の水準で落ち着くのか気になりますね^_^;
これらの数値は財務諸表で四半期ごとに状況が把握できるので、今後も継続して推移を見守っていきたいと思います。

家賃の立替えが増加して回収に時間がかかるようになると、毎月求償債権が積み上がっていきます。立替えた家賃は時間が経つにつれて回収はより困難になり、回収に要するコストも上がっていきます。回収が困難になると貸倒実績率が高くなるので、貸倒引当金の積み増しが必要になり、利益を圧迫することになります。
貸倒引当金必要額=求償債権額×貸倒実績率 なので、求償債権が増加すると額も率も高くなるという負のスパイラルに落ち込むリスクが高まります。保証残高や売上の伸びと乖離するような求償債権の増加には、十分に注意した方がいいと思います
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2020年11月23日

家賃保証会社比較番外編

家賃保証会社は4社が上場していますが、その他に上場会社の子会社として売上が10億円以下の規模の小さい会社が2社ほどあるようです。大手の信販会社も家賃保証を手掛けていて、売上も100億円以上と思われますが、主力事業ではなくて情報も少ないため、今回の記事では割愛しています。
色々と調べていたら、家賃保証会社社員が本気で何でも答えたらというブログで、大東建託子会社で家賃保証を行っているハウスリーブも業界大手ということが分かりました。
業界の中の人の情報はとても参考になりますね!ありがとうございます。
仲介会社や管理会社が自社で家賃保証を行っているケースもあるので、家賃保証を手掛けている会社は多岐に渡ります。

番外編では非上場の大手家賃保証会社との業績比較をしてみます。
非上場企業は財務情報があまり公開されていませんし、数値ではなくグラフで公開している会社もあるので、あくまで参考程度の比較としてお読みくださいね。
非上場の大手家賃保証会社は下記の4社があり、上場企業でトップのCasaは業界5位になります。

日本セーフティーNS 業界トップ 12月決算

全保連ZHR 業界2位 3月決算

ハウスリーブDK 大東建託子会社 業界3位 3月決算

日本賃貸保証JID 業界4位 10月決算

今年の5月には、全保連が2023年秋をめどに東京証券取引所第1部への上場を目指しているという記事が出ましたが、その後どうなっているのでしょうか?記事では今秋に増資して、2023年秋を目途に東証1部に上場、時価総額は300億〜600億円程度を見込むと書いてあります。
記事の中にもあるように、全保連は2012年頃まで業界売上トップでした。

非上場4社と上場4社の売上推移は下記の通りで、2020年の数値は計画値になります。
上位2社の競争は熾烈ですが、久し振りにトップが入れ替わるのでしょうか?
ハウスリーブは、大東建託やハウスコムなどのグループ会社向けの保証会社のようです。2016年度までは一気にトップになるような勢いでしたが、グループ内企業向けが中心で市場が限定されるためか最近はやや減速気味です。
JIDも2017年度まではトップを奪う勢いでしたが、社長が交代するなど社内が揺らいでいるのか減速して、このままでは5位に後退しそうな感じです。
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総じて非上場の会社の方が規模が大きくて、売上の伸びも高くなっています。
普通は上場企業の方が信用力も高くて、人財などの資源にも恵まれているので成長しやすいですが、家賃保証事業の場合は非上場の方が事業展開がしやすいのでしょうか^_^;
上場企業にも頑張ってほしいですね。

次に経常利益の推移を比較してみます。
なんか1社だけ異常な利益額の会社がありますね。他社の2倍近い利益をあげています。
大東建託子会社のハウスリーブなんですが、自社物件向けの保証会社なので紹介手数料の支払いは必要ないですし、営業活動も不要、リスクの高そうな申込みはスルーして他社に流すこともできそうなので、人件費などを除けばほとんど利益になりそうな感じです^_^;
利益が出て当然ですよね。
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経常利益率推移を見ても同様で、他社の2倍以上の利益率を誇っています。
それでも利益率は徐々に低下しているようです。
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ハウスリーブが入っているとグラフが歪になってしまうので、以降は除いて見ていきます。

日本セーフティーは利益がきれいに伸びています。
2020年度は各社の計画値です。上場企業は四半期ごとにアップデートされるのである程度信ぴょう性が高いですが、非上場だと期首の計画値で、四半期ごとの見直しや業績の進捗状況も分からないので、全保連の今期利益がこんなに伸びるのかは、結果が出るまで分かりません。
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売上では非上場の大手3社が熾烈なトップ争いをしてきましたが、利益面で見ると日本セーフティーの圧勝です。
2013年頃まではCasaも良い勝負をしていましたが、利益の追求より顧客に寄り添う方向に舵を切ったので、現状では首位と差が開いてしまいました。

次に経常利益率推移を見てみます。
利益率で比較すると少し景色が変わってきます。(もちろんハウスリーブは除くw)
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日本セーフティーは安定の高利益率キープですが、事業を立て直して優良顧客と二人三脚で業績を伸ばしてきたイントラストもトップクラスの利益率を維持しています。
Casaは2013年度は利益率トップでしたが、営業方針を見直したことで現状は2番手グループとなっています。ただのれん償却の影響を除くと20%近い利益率になるので、2番手グループの中でも実質的には上位に位置しています。
全保連は売上規模はトップクラスですが、利益率では2番手グループに甘んじています。2019年度に利益率が低下しているのは、基幹システムの入れ替えなどに投資した一時的な要因もあるようですが、売上規模で1.5倍以上の差があるCasaと同程度の利益率というのは物足りないですね。

業界トップの背中はまだまだ遠いですが、Casaも新商品を積極的に投入したり、売上の拡大にも力を入れているようなので、これからの展開に期待しながら見守っていこうと思います。
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2020年11月22日

家賃保証会社2020年Q2決算分析2

家賃保証会社各社の第2四半期決算が出揃ったので、何回かに分けて分析してみます。
2Qまでは各社とも業績は順調に推移していますが、今後の売上見通しについて考えてみます。

売上のベースとなるのは新規契約件数や保有契約件数ですが、新規契約件数は開示していない会社が多いので、まずは保有契約件数の推移を見てみます。
ジェイリースは2Qと4Qに保有契約件数を開示していたので、近似線で表示しています。今期の2Q決算では開示されなくなったのでプロットしていません。なぜ今期からジェイリースが保有契約件数を開示しなくなったのか気になりますね^_^;
他の3社は四半期ごとに開示されています。
Casaとジェイリース右端のプロットは、前期末の決算説明資料に掲載されていた今期末の目標値になります。
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Casaとイントラストは、コロナ下でも順調に保有契約件数を伸ばしています
上記2社と比べると若干伸び率は低いですが、あんしん保証も保有契約件数を積み上げています。
ジェイリースは開示されていないので分かりませんが、前期までは4社の中でも一番高い伸びを続けてきました。その反面立替家賃が増加して利益面を圧迫していたので、前期の半ばからは営業人員を債権回収部門に異動させて、債権回収に力を入れるようになりました。その結果立替家賃の回収が進んで利益面では大幅に改善しています。成長より回収に重点を変えているので、新規契約が減少して保有契約件数も伸びが鈍っている可能性があります。
再成長を目指すうえで内部管理体制を再構築するのは必要なステップですが、伸びが低下したから保有契約件数を開示しなくなったのであれば、企業の開示姿勢としては少し問題ではないかと思います。

四半期ごとの売上推移を見ると、季節変動の大小で違いはありますが4社とも順調に伸びています。季節変動の大小は、保証料の売上計上方法の違いだと思います。新規契約は3月が一番多いので、保証料を新規契約月に計上する割合が高いほど、売上の季節変動は大きくなります。
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売上は全社右肩上がりでも、前年同期比の売上伸長率推移を見ると、少し様相が変わってきます。
あんしん保証の18Q1と19Q1はブレが大きいですが、これは17Q4で引越し難民が発生して、18Q1に引越しがずれた影響が大きく出ているためだと思います。
この影響を除けば少しずつ売上伸長率も伸びている傾向です。
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イントラストは社長も強調しているように、伸長率で見てもブレは小さくて年々伸長率が高くなっています。まだ売上規模が小さいですが、理想的な成長ですね。
20Q2で低下しているのは、家賃保証事業ではなく医療費用保証の売上がコロナで横ばいだった影響だろうと思います。年々伸び率が高くなっているのも、成長分野の医療費用保証が伸びているからと言うこともできそうです。
Casaもイントラストと同じような傾向で伸長率を高めてきましたが、19Q2以降は伸長率が横ばいになっています。顧客管理を厳しくしたり、新商品の家主ダイレクトへの切り替えを進めている影響とともに、Casaは売上規模が一番大きいので、伸長率を高め続けるのは難しいという面もあると思います。
一方、ジェイリースは伸長率が一貫して下がってきています。売上規模が急激に大きくなってきたので、Casa同様に伸長率を維持することが難しくなっているとは思いますが、少し低下スピードが急すぎる感じはしますね。

今後の売上を予測するためのデータとして、前受金の推移も重要になります。
保有契約件数はジェイリースが開示しなくなったので比較できませんが、前受金はバランスシートの費目なので継続比較が可能です。ただ契約方法の違いなどから前受金の計上方法は各社異なるので、単純に比較することはできません。Casaとイントラストは保証料を12等分して毎月計上ですが、ジェイリースは2020年3月期から計上方法を変えています。詳しくは2019年3月期決算説明会資料をご覧ください。
計上方法を変えた一括支払型の商品は売上の4割程度を占めていますが、売上の半数を占めている毎年支払型(Casaなどと同様の商品)の計上方法は分かりません。
あんしん保証の前受金が少ないのは、信販会社などと提携して保証商品を提供している影響だろうと思います。
Casaやジェイリースで四半期ごとに波があるのは、3月の引っ越しシーズンに契約が増加するので前受金も積み上がり、4月以降は取り崩して売上に計上するので徐々に減っていくためです。
基本的に売上の季節変動が大きい=契約月に売上計上する割合が高い=前受金の計上額が少ないので、季節変動も小さくなる、という関係になります。
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近い将来の売上高である前受金の推移を見ると、あんしん保証以外は徐々に積みあがっていて、今後も売上が増加することが期待できそうです。あんしん保証は前受金では実態がよく分からないので、保有契約件数や保証残高推移を見た方が良いと思います。これらのデータは順調に増加しています。他の3社と比較するとあんしん保証は伸び率が低く見えてしまいますが、単独で見れば十分に安定した成長を続けていると思います。上場が2015年11月と4社の中で一番早いので、財務データの蓄積が多いのも分析する上での安心材料ですね。
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前受金についても前年同期比の推移をグラフ化してみると、下記の通りとなります。
あんしん保証は前受金額が小さいので変動率が大きくなり、一部割愛しています^_^;
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売上伸長率と同様の傾向で、イントラストはまだ金額が小さいので伸長率も増加傾向、Casaは他社の4〜6倍の前受金額なので伸長率は横ばい傾向、ジェイリースは横ばい状態から最近は低下傾向になっています。
ジェイリースは売上の伸長率も低下傾向ですが、前受金の伸長率も低下傾向に変化しているので、少し心配ですね。拡大路線を一時的に修正して内部固めを行うことは重要ですが、どのくらいの期間で再度成長路線に戻せるのか注視する必要がありそうです。
ジェイリース2019年3月期決算説明会資料から抜粋
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今回は今後の売上に影響するデータを見てきました。
売上金額だけを見るのではなくて、変化率の推移や関連するデータなども含めて見ていくとより深く理解することができますし、企業体質やビジネスモデルの違いなども見えてきて面白いです。
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posted by アイル at 13:56| Comment(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月20日

家賃保証会社2020年Q2決算分析1

家賃保証会社各社の第2四半期決算が出揃ったので、何回かに分けて分析してみようと思います。
まずは業績の推移についてです。
ジェイリース、イントラスト、あんしん保証の2Qは7〜9月ですが、Casaは他社と1ヵ月決算月がずれているので、以降のグラフではCasaの2Qに当たる5〜7月実績を1Qにプロットしています。決算期で合わせるのではなくて、実際の月に近いように合わせて表示しています。
そのため繁忙期である2〜3月は各社ともグラフ上では4Qになります。
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上記の四半期ごとの売上推移を見ると、各社とも右肩上がりで売上を伸ばしています。
4Qが引越しも多くて繁忙期になりますが、引越し難民が問題になった2017年4Qは、引越しが4月以降にずれて1Qの落ち込みが小さくなっています。
Casaとイントラストは、契約時に1年分をまとめて受け取る家賃保証料を12か月に按分して計上しているので、四半期ごとの売上のブレは小さくなります。
4Qで契約が増加してストックが積みあがるので、4Qで売上が階段状に増加して、以降の1Q〜3Qはなだらかに増加する傾向になります。
一方でジェイリースとあんしん保証は4Qで売上が大きく増加し、1Q以降は減少する傾向です。ジェイリースも家賃保証料を按分計上する割合を高めていますが、それでも契約月に売上計上する割合が高いので、四半期ごとの変動が大きくなります。
4社ともコロナの業績への影響は小さいと説明してきましたが、住宅確保給付金などの政策支援もあり、現状では売上は順調に推移しています。
住むところが無くなると再就職も難しくなるなど、生活再建への影響が大きくなるので、一時的に家賃を立て替えてもらえる家賃保証サービスの重要性は、コロナ下でより高まったと感じると同時に、保証にきちんと応えられるような安全性や信用力もより重要になってくるのでしょうね。

四半期ごとの経常利益推移は下記の通りです。
普通は営業利益で比較することが多いですが、家賃保証会社は大家さんに家賃を立替払いすることから、運転資金を銀行借り入れしていることも多く、支払利息も含めて比較した方が実態に合っていると考えて、経常利益で比較しています。

利益面でもイントラストの安定感は抜群ですね。
先日の個人投資家向け会社説明会でも桑原社長が強調していましたが、売上を按分計上していることで6か月先までの業績はほぼ見えている、ストック型に積みあがっていくビジネスモデルなので、業績が急に落ち込むこともない、逆に急激に業績が伸びることもなくて安定的に成長を続けていく会社という説明通りの利益推移です。
Casaも基本的にはイントラストに近いですが、利益面ではさらに保守的なので、四半期ごとの利益のブレが大きくなっています。
1Q(下記グラフでは4Q)に契約件数が伸びて、それに比例して管理会社への紹介手数料などの原価も増加します。上記のように売上は12か月に按分計上しますが、紹介手数料などのコストは発生月に計上しているので、3月は売上は1/12しか計上しないのに、紹介手数料などのコストは全額計上することになり、利益が減少します。2Q以降はその分コストが減るのに売上は按分計上されるので、利益が増加することになります。
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四半期ごとの経常利益推移を見ると、Casaとイントラストは右肩上がりの傾向、あんしん保証とジェイリースは横ばいでしたが、コロナによって利益面で変化が表れています。
コロナが影響しだしたのは2019年4Qからです。
Casaは一時的に家賃の立替が増加したことと、上記の1Q特有の要因から小幅赤字に転落しましたが、立替家賃の回収が徐々に進んでいることから2Qでは利益が回復しています。3Qではさらに回収が進んでいると思うので、利益がさらに伸びることを期待しています。
あんしん保証とジェイリースはコロナ下で利益が伸びています
この要因としてはコロナ下で立替家賃の回収が進んだためだと思われます。
下記グラフの通り、増加傾向だった求償債権が横ばいになったり、低下したりしています。立替家賃の新規発生が減ったり、立替えた家賃の回収が進めば求償債権の減少要因となり、その分利益が増えることになります。
求償債権が減った要因は、コロナ対策の住宅確保給付金の支給が本格化した影響も大きいと思います。
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ジェイリースが全国展開を始めたのは後発なので、売上を伸ばすために新規進出エリアでは管理会社に採用してもらうことを優先して、審査が若干甘かったのかなと思います。審査基準を緩めると家賃の滞納も増加して、求償債権が増加傾向になりますし、売上拡大が最優先で立替えた家賃の回収も後回しになっていたと思うので、求償債権はグングン伸びていきました。そのため売上は伸びるもののほとんど利益が出ないような状況が続いてきました。
その結果50億円を超えるまで求償債権が積みあがりましたが、2期前に監査法人に指摘されたこともあって、前期から債権回収にも力を入れるようになり、さらに住宅確保給付金の恩恵も受けて立替家賃の回収が進み、大幅に利益を改善することができました。
ただ立替金の残高内訳を見ると、1年以内の比較的回収しやすい短期債権は減っていますが、回収が困難な1年以上経過した長期債券は逆に増えています。短期債権の回収による利益改善は一時的な要因なので、この効果が薄れる来期以降、本当の実力を試される局面が来るのだろうと思います。(ジェイリースの2021年2Q決算補足説明資料より)
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経常利益率の推移は下記の通りです。
Casaの4Q(Casaの決算では1Q)の落ち込みは一時的な要因で3Q決算までには影響は解消されると考えています。
イントラストは高利益率を維持していて、ジェイリースとあんしん保証は利益率が大幅に改善しています。
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今期の家賃保証会社の利益の傾向は、おおまかに下記のような印象です。
1.以前から高収益で求償債権の管理もしっかりしてきた会社はコロナ下でも影響はほとんどない
2.求償債権の管理が後回しになっていた会社は、政策的な恩恵も受けて立替家賃の回収が進み、利益率が高まっている

前者のタイプは今後も安定成長を続けていくだろうと期待されますが、後者は回収しやすいものを回収して利益が実力以上に上乗せされている部分もあるので、今後利益がどう変化していくかは注視していく必要があると思います。

次回は今後の売上の見通しなどについてまとめたいと思います。
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2020年11月19日

家賃保証会社2020Q2決算概要

家賃保証会社各社の第2四半期決算が出揃いました!(Casaは来月3Q決算を発表)
コロナ下でも各社とも順調に成長を続けているようです。
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1Qに続いてコロナの影響も残る2Q決算の特徴としては下記の2点が挙げられます。
今まで安定成長してきた会社は、コロナ下でも安定成長を継続
今まで業績が低迷していた会社は、審査を厳しくして新規の立替金発生を減らしたり、住宅確保給付金などのコロナ下での政策支援も活用して、溜まっていた立替家賃の回収に力を入れたことで利益率が大幅改善
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株価の反応としては、利益水準より利益の改善幅が大きくて、株価のボラティリティも大きい会社の方が個人投資家に好まれて上昇しています。コロナ下でも安定成長している会社は、あまり変化が無くて興味を持ってもらえないのか、あまり人気は無い様です^_^;
機関投資家にはボラが少なくて安定成長している会社は好まれそうですが、各社の時価総額はまだ40億円から200億円程度なので、投資対象にはなりにくい印象です。
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売上成長で重要な指標である各社の保有契約件数ですが、ジェイリースは2Qと4Qしか件数を公表していないので、折れ線グラフが作れなくて傾向線を引いています。今期の2Q決算説明資料では開示内容が変更となり、保有契約件数も非開示になってしまいました。上記の傾向線通りに伸びているのかは不明です。
継続した分析のためにも、開示内容の変更は最小限にしてほしいものです。
ジェイリース以外の3社は、コロナ下でも直近の傾向通りの積み上げとなっています。

安全性や利益面で重要な指標である各社の求償債権推移(家賃の引き落としが出来なくて立替えている家賃額)を見ると、コロナ下で横ばいや低下に転じています。
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通常の経済状態でも毎月10%程度は家賃立替が発生しているので、普通は契約件数に比例して求償債権も増加していきます。
イントラストはコロナ下でも通常通りの求償債権推移となっています。
Casaはコロナの影響で一時的に家賃の立替が増加しましたが、回収を進めているので横ばい傾向になっています。
ジェイリースは監査法人から貸倒引当金が少ないと指摘を受けて計上方法を見直し、2期連続で過年度決算修正を行っているので、まずは大幅に増加した立替家賃の回収に力を入れており、直近の4四半期は横ばい傾向です。

各社の貸倒引当金割合は下記の通りです。
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ジェイリースは1年以上滞納している求償債権の割合が高いことを考えると、まだまだ引当金割合が低いと思います。
一方で63%も引き当てているCasaは、ちょっとやり過ぎだと思います(笑)
引当金割合を下げても問題ないと思いますし、その分利益も増加するので投資家からの評価も変わるのではないか思います。3Qでも求償債権の改善が進むなら、引当についても少し見直してほしいものです。
イントラストは他社よりも審査が厳しくて、大手不動産会社が顧客の大半を占めているので貸し倒れの発生が少なく、引当金割合も低くなっています。

ざっと概要を見てきましたが、何回かに分けてもう少し詳しく分析してみようと思っています。
来月にはCasaの3Q決算が発表されるので、今月中にはまとめたいと思っています^_^;
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2020年10月19日

ジェイリースが大幅上方修正

今月末から来月上旬にかけて、家賃保証会社3社の2Q決算が発表されますが、先陣を切ってジェイリースが2Q業績の大幅上方修正を発表しました。各社とも1Q決算が好調に推移していたので、上方修正期待で各社とも株価はじり高傾向が続いていましたし、なかでもジェイリースは1Q決算を受けて株価が大きく上昇していたので、上方修正が発表されて株価がどう反応するのか興味深く見ていました。
上方修正期待で株価が倍近くに上がっていたので、材料発表で出尽くしというケースもよくありますが、ジェイリースの場合は翌日はストップ高という反応で、ジェイリースあるいは業界に対する期待の高さを感じました。ジェイリースがストップ高で買えないので、他の3社に買いが波及していましたが、残念ながらその動きは長続きしませんでしたね(^_^;)
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業績は他社も順調に推移していると思うので、上方修正が続くのか注目していきたいと思います。

ジェイリース上方修正後の、同業各社の四半期ごとの売上推移は下記のグラフの通りです。
あんしん保証は2Q計画を発表していないので、2〜4Q分の売上が4Q表示になっています。
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今回の上方修正で売上は小幅の修正にとどまったので、上方修正前後で傾向は変わりません。
上場4社の中ではCasaが売上トップで、ジェイリース、イントラスト、あんしん保証の順になります。

利益面の修正幅が大きかったので、経常利益の四半期グラフでは大きな変動がありました。
修正前はこんな感じで、4社の利益がきれいな右肩上がりに並んでいました。
ジェイリースは売上ではCasaに迫る2位ですが、利益面では大差を付けられ4位に沈んでいます。
これは監査法人から2年連続で指摘を受けて貸倒引当金を積み増すことになるなど、売上拡大を最優先して未回収となっている立替家賃の回収が後回しになっていたことが要因です。
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今回の上方修正で経常利益のグラフは下記のように変化しました。
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一気にあんしん保証を抜いて3位に浮上しました!
今後他社が上方修正してくるとまた4位に戻る可能性はありますが、利益面では2Qは大きく改善することになりました。
会社発表では、利益増加の要因を下記のように説明しています。
経費面では、独自のデータベースを活用した与信審査の強化、住居確保給付金をはじめとする政府主導の各種支援制度を顧客へ周知する施策や債権管理業務の強化策が奏功し、貸倒コストの抑制、債権管理業務コストの削減に寄与しました。
もう少し分かりやすく書くと、下記のような要因で利益が大幅に伸びたのだろうと考えています。
与信審査を厳しくして、新たな求償債権の増加を抑制できた。結果として売上の伸びは鈍化することになる。トレードオフの関係
住宅確保給付金などの政策支援を活用して、未回収だった滞納家賃(求償債権)の回収が進んだ。
新規の営業開拓がコロナの影響で進めにくかったので、求償債権の回収にリソースを割くことができて回収が進んだ。

今までのジェイリースは売上は順調に伸びていたものの、利益は1億円弱しか出ていなくて、監査法人の指摘で決算修正を行った2017年と2018年は赤字になっていました。
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売上拡大が最優先で、面倒な立替家賃の回収は後回しになっていたのだろうと思います。
イントラストの創業3年目のような状況だったんでしょうね(^_^;)
イントラストの創業からの経緯は、下記の動画をご覧いただくとよく分かります。
創業経営者のお話はとても面白くて参考になります。

動画を見てもらえば分かるように、保証会社にとって回収業務は肝となる部分なので、ジェイリースも内部体制を再構築して利益の出る体質に改革することは重要だと思います。保証会社が赤字だったり、財務基盤が脆弱というのは致命的なことだと思うので、現状の取り組みをしっかりと進めてほしいですね。
今期は過去10年で見ても圧倒的な利益水準になる見込みですが、求償債権の回収による利益の増額は一時的な要因なので、来期以降の利益水準がどうなるのか?には注意が必要だと思います。
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2020年09月15日

Casa2021年2Q決算分析2

Casaの2021年1月期第2四半期決算分析の続きです。
今回は売上のベースとなる、契約件数の推移などを見てみたいと思います。
四半期ごとの新規契約件数と保有契約件数の推移は下記の通りです。
2016年までは期末の件数で、今期末の値は目標の保有契約件数です。
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2020年1Q以降はコロナの影響を受けていますが、1Q(2月から4月)は引越しシーズンで繁忙期なので、コロナ下でも新規契約件数、保有契約件数とも伸ばしています。業界全体では人事異動の時期見直しなどの影響で例年と比べると転居需要が減少している中では健闘していると思います。2Qは閑散期なので1Qと比べると減りますが、それでも前年同期比で10.3%伸びています。転居需要が後ずれした影響もあるのかもしれませんね。

競合他社は新規契約件数を開示していない会社も多いので、保有契約件数の推移を比較してみます。
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ジェイリースは2Qと4Qにしか開示されないのでグラフ化できず、近似線を載せています。
各社とも保有契約件数を積み上げていますが、ジェイリースが一番伸びが高くて、現状では4社の中でトップになっています。
続いてCasa、イントラスト、あんしん保証の順になっています。
このグラフだけ見ると、ジェイリースが絶好調で業績も一番良さそうに感じますが、売上推移は下記の通りです。
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売上高ではCasaとジェイリースの差はまだまだ大きくて、保有契約件数と売上高の関係が不思議ですね。
契約件数では差があったイントラストとあんしん保証ですが、売上で見るとほぼ同額になっています。
これはイントラストは家賃保証サービスをOEM提供するソリューション事業の割合を高めているので、保有契約件数の割に売上は低くなっています。一方で利益率では他社と比べて圧倒的に高い水準を実現しています。
先日開催したCasaの会社説明会でも、イントラストとの利益率の違いについて質問が出ましたが、他社とはビジネスモデルが異なる形で事業展開しており、親会社のプレステージインターナショナル的なビジネスモデルで、とても面白い会社だと思います。
次回9月27日の勉強会に、イントラストの桑原社長に来ていただき会社説明会を開催しますので、高収益の理由などを直接聞いていただけたらと思います。
詳しくは下記のページをご覧くださいね!
オンライン参加も可能ですので、全国どこからでも参加いただけます。

4社の経常利益率の推移ですが、イントラスト(En)は安定して30%近い高利益率を維持しています
Casaも十分に高い利益率だと思いますが、それでも平均すると16%程度です。
イントラストは貸倒リスクを取らずに、家賃保証事業の裏方に徹するソリューション事業を伸ばすことで、売上単価は低くなりますが高利益率を実現しています。

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経常利益額の推移は下記の通りで、四半期毎の季節変動はありますが、売上同様Casaがトップになっています。
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4社の過去1年間の株価推移を比較してみると、下記の通りとなります。
一番下の青がCasa、一番上の緑がジェイリース、赤があんしん保証、オレンジがイントラストです。
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今年の1月頃までは4社とも同じような動きをしていて、4月からの民法改正の追い風を受ける銘柄ということで堅調に推移していました。
そんな中でコロナ禍が拡大し、家賃の滞納が増えるのでは!?という心配で全体的に売られて、4月から5月にかけては財務基盤が脆弱なジェイリースだけ株価が回復しない時期もありました。5月末にラカラジャパンとの業務提携を発表して他社の株価に追いつき、1Q決算が良かったことや著名投資家が推奨したことなどから、現状では4社の中で一番株価上昇率が高くなっています。
1月まではほぼ同じような値動きだったのに、かなり差ができてしまいましたね(^_^;)
勉強会に登場いただいているCasaの巻き返しにも期待したいと思います。

最後にジェイリースの売上高と保有契約件数の関係について、考察してみたいと思います。
下記はジェイリースの2020年本決算の決算説明会資料ですが、商品プラン別売上高と保証料の内訳が掲載されています。
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一般的には毎年支払型が標準となっていて、Casaはほとんどが毎年支払型です。
毎年支払型は契約時に月額家賃の50%程度を保証料として頂き、毎年継続保証料として1万円頂くというケースが主流です。
それに対してジェイリースの場合、契約時に一括して保証料をもらい、継続保証料の無い一括支払型が現状でも売上の1/3を占めています。年度別推移を見てもわかる通り、以前は一括支払型がもっと高かったので、契約は継続しているものの売上としてはあまり寄与していない契約がかなりあると思われます。
またジェイリースは大分県から九州に展開し、そこから関東中心に全国展開を進めているので、現状でも九州での売上が1/3を占めており、東京と比べると家賃の水準は低いので、これも契約件数の割に売上が低い要因だろうと思います。

直近では差が開いてしまった4社の株価ですが、業績の変化とともに今後どのように推移するのかも楽しみですね!
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2020年09月14日

Casa2021年2Q決算分析1

Casaの2021年1月期第2四半期決算が9月8日に発表されました
上半期累計の売上は前年同期比8.2%増収、経常利益は45.7%減益という結果となりましたが、1Qにコロナ立替に備えて貸倒引当金を積み増して赤字になった影響が2Qにも残り、絶好調の競合他社と比べると見劣りしてしまいますね。
他社は8月上旬から中旬にかけて決算発表をしていますが、好業績に反応して株価も上がっており、Casaにも決算期待買いが入り、8月以降じり高が続いていました。
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そんな中でほぼ計画通りとはいえ、大幅減益決算なので株価の反応が心配でしたが、翌日の寄付では狼狽売りが出ていたようですが、その後は比較的落ち着いた値動きになっています。企業内容を理解してじっくりと中長期保有する株主が増えたのかな?という感じがしますね。
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ほぼ期間が重なる他社の1Q決算(4-6月)と比較してみると下記のようになります。
 あんしん保証 売上 14.0%増経常利益 56.4%増
 ジェイリース 売上  6.7%増、経常利益231.9%増
 イントラスト 売上 19.7%増、経常利益 18.0%増
 Casa(5-7月) 売上  7.5%増、経常利益  5.4%増
着実に成長していますが、他社と比べると伸び率が小さいですね。
Casaは上場している4社の中で売上規模が一番大きいので、伸び率で見ると低く見えてしまうのだろうと思っています。売上の増加額が同じでも、伸長率は年々低下してしまいますからね(^_^;)
下記のグラフが四半期ごとの売上推移です。ジェイリースJLとイントラストEnの2020年2Qは、計算上の値なので実際にこんなに下がることはないと思います。
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今回のCasaの2Q決算では、1Qで赤字になった利益がどの程度回復するのか!?が注目ポイントでしたが、ほぼ予定通りのV字回復となりました。個人的には立替家賃の回収が進んで、もう少し利益が出るのではないかと期待していた部分もありますが、貸倒引当金の戻りが3Qにずれ込んだ部分もあるようです。
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今後コロナの影響が徐々に落ち着いてくれば、一時的に増加した家賃の回収も進んで、3Qでコロナの業績への影響は無くなりそうです。

利益が回復した要因は貸倒引当金の大幅減少です。
コロナの影響で家賃の立替が増加した影響で、1Qでは貸倒引当金を大幅に積み増すことになり、赤字に転落しました。
6月頃からは住宅確保給付金などの支援策も動き出し、家賃立替の新規発生が減ったことと、1Qに立て替えた家賃の回収が徐々に進んでいることから、2Qでは貸倒引当金が正常化しました。1Qで積み過ぎた貸倒引当金の戻入れが3Qにも計上されてくるので、3Qも貸倒引当金は低水準で推移すると思います。
訴訟費用が減少しているのは、コロナで裁判も一時止まっていた影響もありそうですね。
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新規契約件数や保有契約件数はコロナ下でも順調に伸びているので、保証残高も順調に伸びています。
一方でコロナの影響で一時的に増加した求償債権(Casaが立て替えている家賃総額)は、2Qは横ばいとなりました。本来は保証残高に比例して増加していきますが、1Qはコロナの影響で家賃の立替が増加して、求償債権が異常に増加しました。コロナで緊急事態宣言が出て、経済活動が大幅に制限されるという未曽有の事態だったので、家賃が一時的に支払えない人が増えるのはやむを得ないことだと思います。
政策的な対応もあって経済状況が改善し、立て替えた家賃を回収することで、2Qで本来の位置(点線で表している傾向線)に近付いてきましたが、未回収分が残っており、3Qで正常化するのかなと思います。

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まずは2Q決算のポイントをまとめてみましたが、今後他社との比較も含めて分析していきたいと思っています。
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2020年08月19日

朝日ネットのご紹介

次回8月30日(日)に開催する勉強会で朝日ネットの会社説明会を行います
今回は朝日ネットについて簡単にまとめてみたいと思います。
勉強会へのお申込みは、下記のページからよろしくお願いします。


朝日ネットについて詳しくは、リンクスリサーチさんのレポートもお読みくださいね。


朝日ネットはインターネット接続サービスを提供している会社です。
ブランド名はASAHIネットで、消費者向けにネット接続サービスを行っています。
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これが上記のISPと書いてある部分になります。ISPはインターネットサービスプロバイダの略になります。
他に右側のVNEという事業も行っています。オフィスやマンション向けにネット接続サービスを提供している会社に、朝日ネットがネット接続サービスを卸売りしているような事業だと理解しています。VNEはVirtual Network Enablerの略です。横文字が多くて、なんか難しく感じてしまいますね^_^;

過去10年の業績推移は下記の通りです。
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売上は順調に伸びていますが、利益面では2018年3月期に一時的に落ち込み、現在は回復過程という感じです。
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10年間の株価チャートと上記の業績推移を比べてみると、インターネット接続サービスは比較的安定した事業という評価なのか、利益が一時的に減少しても株価にはあまり影響がなかったようですね。長期に渡って500円前後での推移が続いていました。
それが2019年以降上昇基調に転じて、コロナ禍の中でもテレワークなどでネット接続需要が増加していることから、株価も大きく上昇し、足元は調整中という感じです。

朝日ネットの決算説明資料から売上推移を見ても、過去最高売上を更新しており、順調に伸びています。
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営業利益も順調に回復しています。
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朝日ネットが他のネット接続業者と異なっているのは、教育支援サービスmanabaを提供していることだと思います。
主力のネット接続事業もテレワークなどで需要が伸びていき、今後も安定成長が期待できると思いますが、中長期的な成長を考えると教育支援サービスmanabaの成長に期待している投資家が多そうです。
manabaは現状では大学向けに、オンライン講義の環境を提供するサービスで、クラウド型の教育支援サービスになっています。
コロナによって仕事面ではテレワークが一気に浸透しましたが、教育現場では休校になるケースが増えて、オンラインで講義を提供するニーズが一気に顕在化してきました。
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今までも上記のグラフの通り着実に伸びてきましたが、下記の四半期ごとの推移グラフを見ると、直近の1Qも導入校が増加していて、グラフの傾きが変わってきています。この伸びが今後も続いていくのか、この辺りも注目ですね。
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以前の決算短信では、新規契約もあるものの、予算が確保できなくて解約となる学校もあるという説明で、純増数が上記の折れ線グラフになっています。純増数が高まっているのは、オンライン授業の重要性が高まり、予算が確保しやすくなって解約が減っているのかもしれませんね。
契約ID数と導入校数の推移を比較してみると、契約数の方が先行しているので、学生の多い大学からLMSの導入が進んでいて、徐々に中堅校に広がっているような印象です。
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決算説明資料によると、大学へのLMS導入状況は上記のようになっています。
競合他社との違いや、オンライン化の追い風を活かしてどのようにシェアを高めていくのかも聞いてみたいですね。

朝日ネットに興味を感じて頂けましたら、ぜひ会社説明会にも参加して、直接会社側からの説明をお聞きいただき、質疑応答を通じて事業内容や成長性について理解を深めて下さいね。

皆さんのおかげで4位まで上がりましたが、また10位以下に落ちてしまいました
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2020年08月10日

家賃保証会社株主資本比較

家賃保証会社は財務面での安全性も重要ですので、前回の貸倒引当金の比較に続いて株主資本の比較をしてみます。
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保証残高はおおよそ下記の通りです。イントラストは極度額しか開示されていないので比較が困難ですが、170億円程度でしょうか。
Casa 410億円、ジェイリース 340億円ほど
あんしん保証 140億円ほど、イントラスト 不明^_^;

4社を比較してみると、自社で貸倒リスクを負わないソリューションサービスが売上の半分程度を占めているイントラストが、一番高い株主資本比率となっていて、75%近くに達しています。安全性が高いとはいえちょっと高過ぎですよね^_^;
Casaとあんしん保証は50%程度であり、安全性が高いと言えると思います。もちろん資産の中身が重要なので、株主資本比率だけで安全性が高いとは言い切れませんが、家賃保証会社の場合、現預金を除けば資産の過半を占めるのは求償債権や立替金なので、これらについては前回記事の貸倒引当金分析を参考にして頂ければと思います。

ジェイリースは株主資本比率が9%と極端に低いですね。保証会社としては安全性が心配になる水準です。
株主資本が7億円ほどしかないので、300億円以上保証している家賃の規模と比べると、回収不能家賃が想定以上に増えたりすると、債務超過に陥りかねない状況です。ジェイリースは2年続けて過年度決算を修正することで、前年対比の業績が一見良くなっている様に見えますが、過年度決算を修正しても株主資本は棄損していくので、このような状況になっています。

家賃保証会社の負債の中には前受金(前受収益)という項目があり、これは入居者から頂いた保証料を計上しておくものです。Casaの場合は受取った初回保証料や年間保証料を前受金に計上し、毎月1/12ずつを取り崩して売上に計上しています。各社によって売上計上方法は異なりますが、前受金という科目はあります。
前受金は外部に返済する必要のある負債ではなく、将来売上に計上するまでの間、受取った保証金を入れておく科目なので、この部分を負債から除いて株主資本比率を計算した方が実態に近くなります
先日のCasaの説明会でもこのような説明があり、実質的な株主資本比率は75%程度と説明がありました。
保有契約数が順調に伸びていくと比例して前受金も増加していくので、株主資本比率が見た目上悪く見える影響もあるので、前受金を除いた株主資本比率も比較してみます。
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修正後の株主資本比率はCasa76%、ジェイリース11%あんしん保証51%、イントラスト89%になります。
前受金が少ないジェイリースとあんしん保証は2ポイントほどの上昇に留まりますが、Casaは29ポイントほど上昇します。
青色部分の株主資本の金額を比較しても、Casaの安全性は高いことがよく分かります
これだけ財務的な安全性が高いわけですから、そんなに保守的に貸倒引当金を積まなくても良いのでは?という気もしますが、逆に言えばそれだけ保守的に事業運営をしてきたから、株主資本が積み上がっているのかもしれませんね

最後に株主資本比率の推移もグラフ化してみました。
株主資本に大きく影響するのは利益と増資なので、利益推移のグラフと比較してみるとよく分かるのではないかと思います。
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イントラストの16Q3やジェイリースの16Q1に株主資本比率が上昇しているのは、IPO時の増資の影響です。
あんしん保証の株主資本比率が低下傾向なのは、自社保証商品の割合を高めている影響なのだろうと思います。
イントラストはソリューションサービスの割合を高めることで貸し倒れリスク要因を減らしていることと、継続して利益が出ていることから株主資本比率が徐々に向上しています。
Casaの場合は直近1Qを除いて利益は出ているものの、契約件数が順調に増加したり、新商品の開発やデジタル化対応などの先行投資を行っているので、株主資本比率は横ばいという感じですね。実質的な株主資本比率は76%なので、すでに十分に高いですが^_^;

来月のCasaの2Q決算を楽しみに待ちたいと思います。
皆さんのおかげで5位まで上がってきました
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2020年08月09日

家賃保証会社の貸倒引当金分析

家賃保証会社の1Q決算分析記事の続編です。
今回は家賃保証会社の利益面やリスクを考えるうえで重要な求償債権や貸倒引当金について、4社の比較をしてみたいと思います。

各社の最新決算の貸借対照表から、求償債権と思われるもの(会社によって名称が一部異なっている)と貸倒引当金をグラフ化してみました。
求償債権の定義や範囲も各社で異なっているので単純比較はできないと思いますが、詳細は開示されていないので総額で分析してみます。
赤枠棒グラフの求償債権は、決算期末時点で家賃保証会社が立替えている家賃の金額です。
これらについては順次回収を行っていくわけですが、口座番号の記入ミスやたまたま残高が不足していたなどですぐに回収できるものもあれば、失業などによって回収がしばらく困難なケースなど様々です。これらの債権が回収できなかった場合に備えて積み立てているのが貸倒引当金になります。
貸倒引当金の計算方法などは各社で異なっているので、こちらも単純比較はできませんが、求償債権に占める貸倒引当金の割合を比較すると各社の考え方が見えてくると思います。
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貸倒引当金は貸借対照表の資産の欄に、資産を減額する要素としてマイナス記載されています。
一方で事前に積み立てている貸倒引当金以上に回収不能な家賃が増えた場合は、貸倒引当金を積み増す必要があり、利益を減らす要因になります。逆に必要以上に積み立てていた場合は、貸倒引当金戻入れ益という形で利益増加要因となります。
この4社を比較すると、Casaとジェイリースは事業構造は比較的似ているので、比較しやすいと思います。
イントラストは売上の半分程度がソリューション事業なので、単純に比較するのは難しい印象です。
あんしん保証はCasaやジェイリースに近いですが、一部の貸倒リスクを信販会社に移転しているので、単純には比較できない感じです。

求償債権に対する貸倒引当金の割合を見てみると、Casaが異常に高くて、次いであんしん保証、同率でジェイリースとイントラストとなっています。
Casaは4月末時点の数値で、他社は6月末の数値という違いがあるので、これもまた単純には比較できません。
4月下旬から5月にかけての時期が一番先行きが見通しにくかったので、Casaは緊急事態宣言による家賃立替の増加を見込んで、予防的に貸倒引当金を積み増しているのではないかと考えています。

貸倒引当金割合については下記の様に考えることができます。
貸倒引当金割合が高い、高まっている=利益にマイナスの影響がある
(1)求償債権の質が悪くて回収不能なものが多いので、貸倒引当金割合が高くなってしまう。
(2)経営陣が慎重で保守的に貸倒引当金を積み増しているので、貸倒引当金割合が高くなっている。
貸倒引当金割合が低い、低下している=利益を増加させる効果がある
(3)求償債権の質が良いのでほとんど回収可能であり、貸倒引当金は最小限で大丈夫!
(4)経営陣が革新的(笑)で、実力以上に利益を多く見せるために、貸倒引当金を最小限にしている。

(1)と(3)は求償債権の実態に合わせた貸倒引当金なので通常の対応です。
ただ今回のコロナの様に想定外の出来事が起こると、貸倒引当金割合が低いのはリスクになります。
(2)は実際に家賃の回収が進めば戻入れという形で貸倒引当金は減少するので問題はありませんが、投資家的には、保守的に貸倒引当金を積み増すと利益が実力より少ない印象になってしまうので、ちょっと困ります^_^;
(4)は見た目の利益は出ている様に見えますが、回収が滞ると貸倒損失の計上で結局は利益が減ってしまいますし、あまりにも引当てが不足していると、監査法人から怒られます(笑)

私の印象では、現状のCasaは(2)のケース、ジェイリースは(4)に近いのではないかと思っています。

売上の規模では、Casa、イントラスト、あんしん保証、ジェイリースの順になりますが、
求償債権額では、ジェイリース、Casa、あんしん保証、イントラストの順になります。
売上規模と比べて求償債権の割合が高いのがジェイリースになります。今までは売上の拡大が最優先で、債権回収が後回しになっていた影響なのだろうと考えています。ジェイリースは求償債権の額では一気にトップに躍り出ています
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最新の貸倒引当金割合の状況は最初のグラフの通りですが、この水準になるまでには紆余曲折があったでしょうから、過去からの推移も重要になります。そのため遡れる範囲で貸倒引当金割合の推移を見てみます。
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ジェイリースだけ異常に低かったことがよく分かりますね。2015年度の途中まで10%以下でした!
ジェイリースは大分から全国展開をしているので、地元中心に事業展開していた頃は地域の目もあってほとんど回収できていたのでしょうね。全国展開を進めることで、貸倒れの発生も全国平均レベルに上がっていったと思いますが、貸倒引当については基準の見直しが後回しになり、監査法人からも注意されるようになって、貸倒引当金の計上方法の見直しを行い、それが過年度決算訂正という形になっています。
結果として年々貸倒引当金割合も上昇し、他社並みの現在の水準に見直されてきました。

あんしん保証は以前は50%近かったものの、30%程度まで徐々に低下していました。それがまた上昇してきて以前の50%近くまで戻ってきています。あんしん保証は自社保証商品を拡販しているので、貸倒引当金の割合も高くなってきているのだろうと思います。

イントラストは自社保証からソリューションサービスに切り替えているため、引き当てる必要性が低下しているのだろうと思います。

Casaは入居者に寄り添った回収方法に見直した影響から回収不能になる債権が増加し、18年度4Qに70%近くまで高まりました。その影響も一巡して徐々に低下していましたが、コロナの影響で再度貸倒引当金を積み増したというのが現状です。
Casaは以前の説明会で、貸倒引当金割合が高いのは安心感の表れという見方もできるという様な説明をしていたので、目先の利益を出すことよりも中長期的に安定成長を続けていくことを重視して、引当金も保守的に積み増しているのかなと理解しています。
保証会社にとっては顧客から信頼されること、財務面でも安全性が高いことが重要だ、と身に染みて理解しているのがCasaだと思いますので、保守的に引当金を積み増すのもCasaらしいのかなとは感じます。
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2020年08月07日

あんしん保証2021年1Q決算

あんしん保証の2021年3月期第一四半期決算が発表されました
先週末のイントラスト、昨日のジェイリースも好決算でしたが、あんしん保証も予想以上の好決算で、利益は前年同期を大幅に上回っています。
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あんしん保証は通期計画のみ公表していて2Qの計画値がないため、1Q実績までのグラフになっています。
家賃保証業界は引越しの集中する2月から4月初めまでが繁忙期であり、この時期の売上が大きくなります。ジェイリースやあんしん保証は4Qが繁忙期で、Casaの場合は1Qが繁忙期になります。そのため上記グラフでもジェイリースやあんしん保証は4Qよりは売上が減少していますが、前年同期は上回っています。イントラストはソリューション事業の割合が高まっているので、売上の季節変動は小さくなっています。
1Q決算の前年同期比は下記の通りです。
 あんしん保証 売上 14.0%増経常利益 56.4%増
 ジェイリース 売上  6.7%増、経常利益231.9%増
 イントラスト 売上 19.7%増、経常利益 18.0%増
 Casa(2-4月) 売上  8.9%増、経常利益▲122.9%

ちなみに前期2019年度4Qの前年度期比は下記の通りで、四半期ごとのブレは大きいですね。
 あんしん保証 売上 18.3%増経常利益 13.9%増
 ジェイリース 売上 10.0%増、経常利益 ▲76.8%
 イントラスト 売上 18.4%増、経常利益  2.6%増
 Casa(11-1月) 売上  9.8%増、経常利益 45.8%増

コロナ禍の中で、各社の1Qの好業績は予想外でした。
売上がこのご時世で2桁成長というのは驚きです!民法改正の追い風が影響しているのでしょうか?
ジェイリースの利益の伸び率が異常に高いのは、過年度決算を修正した影響なので、この部分は割り引いて考える必要があると思います^_^;
2Q以降もこの勢いが続くのか注目ですね!

あんしん保証の1Qを追加した経常利益の四半期推移は下記の通りです。
あんしん保証以外の3社の右端の数値は計画値ですので、参考程度にご覧下さいね。
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売上で説明したように4Qが繁忙期なので、1Qは4Qより利益が減るのが通常ですが、あんしん保証の1Qは前期4Qを超えていて、利益面でも絶好調という感じです。
2018年度は1Qの方が利益が増えていますが、これは売上も同様の傾向で、3月に引越しが集中したことで引越しできない引越し難民が大量に発生し、4月以降にずれ込んだことから繁忙期が1Qになった影響です。
今回もコロナの影響で転居を伴う人事異動などが期ズレした影響もあるかもしれませんが、それでも4Q、1Qとも好調な業績だと思います。

経常利益率も着実に上がってきていますね。
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ここ2〜3年は10%前後の経常利益率でしたが、この勢いが続けば今期は15%程度は見込めるかもしれません。Casaは16%くらいなので追いつかれそうです。
Casaにはのれん償却のハンデがあるものの、利益率改善にもう少しがんばって頂かないと^_^;
あんしん保証は自社で貸倒リスクを取る自社保証商品の割合を高めているので、審査や回収などのコントロールが計画通りに進めば今後も利益率の向上が期待できると思います。

イントラストを除く各社の原価率や販管費率の推移です。
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先日の勉強会でも議論になりましたが、各社で売上原価と販管費の範囲が異なるので比較するのは困難ですが、推移は参考になると思います。
Casaの場合は、売上原価に管理会社への支払手数料、貸倒引当金、訴訟・立退き費用を入れています。その他の人件費や広宣費などが販管費になります。一方あんしん保証はすべてを販管費として計上しています。
勉強会では貸倒引当金が原価なのか?という議論になりましたが、貸倒費用は保証契約に伴って一定程度発生するコストであり、原価で良いのではないかと思います。販管費と分かれていることで費用の明細なども分かりやすくなるので、この方が分析する上でもありがたいです。
あんしん保証は販管費の内訳が開示されていないので、費用の分析が困難です^_^;
Casaの原価率が上がっているのはコロナに備えて貸倒引当金を積み増した影響ですが、他社は原価率も販管費率も低下していて、コロナの影響がまったく感じられませんね。

求償債権(保証会社の立替が発生した家賃)の推移は下記の通りす。
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あんしん保証はほとんど増えていませんね^_^;
ジェイリースは四半期ごとの変動の範囲内だと思いますし、Casaだけ求償債権が増えてしまっているイメージです。
Casaは4月末時点、残り2社は6月末時点なので、4月から5月にかけて求償債権残高がピークとなったものの、6月にはかなりの部分が回収できて平常時に戻ったという感じなのでしょうか?
4月、5月は緊急事態宣言が出るなど未曽有の事態だったので、求償債権がどの水準で落ち着くのかは今後の推移を見ないと判断が難しいですね。

あんしん保証は決算説明資料がいつも決算発表の3日後くらいに出てくるので、現状では分析に必要なデータが不足しています。
保証残高は決算短信では分からないのでプロットできませんが、求償債権と貸倒引当金の推移は下記の通りです。
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売上も順調に伸びているので、保証残高も順調に積み増しになっていると思います。
求償債権も貸倒引当金も、保証残高の増加に伴う通常の増加範囲内という印象です。

緊急事態宣言が出た頃は、コロナの影響で家賃を支払えない人が大幅に増加して、家賃保証会社の業績は相当厳しくなるというような心配がありましたが、各社がプレスリリースしていたようにコロナの影響は現時点では限定的な様です。
というより想像していた以上に好調ですよね

次は9月中旬に発表予定のCasaの2Q決算で、その後の状況を確認してみたいと思います。
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2020年08月06日

ジェイリース2021年1Q決算発表

ジェイリースの2021年3月期第一四半期決算が発表されました
先週末のイントラストも好決算でしたが、ジェイリースも予想以上の好決算で、利益は前年同期を大幅に上回っています。
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売上は通期の計画と比較して順当な推移だと思いますが、利益面では2Q計画を大幅に上回り、通期計画も視野に入りそうな勢いです(笑)
経常利益、純利益ではすでに1Qで前年度の実績を上回っています。前年度は貸倒引当金を積み増す過年度修正を行った影響で、元々低水準でしたが^_^;
イントラストもジェイリースもコロナの影響はほとんど無いと説明していましたが、1Q決算を見る限りではその通りの様です。

下のグラフは四半期ごとの売上推移です。
ジェイリース、イントラストとも2Q計画は変更なしであり、2Qの値は計画値です。
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季節変動はあるものの、基本的に過去のトレンド通りに売上は伸びています。
コロナが無ければ4月からの民法改正の追い風で売上ももっと伸びていたのかもしれませんが、コロナで売上が激減!という状況ではないですね。

経常利益の推移は下記の通りです。
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イントラスト、ジェイリースとも1Qの利益は好調なのに2Q計画は据え置いているので、2Q3ヵ月の利益は大きく減少する計画になってしまっています^_^;
現時点では5月頃が一番コロナの影響を大きく受けていたので、7月以降こんなに利益が減る要因は考えにくいので、各社とも上方修正がありそうですね。ジェイリースは1Qがこんなに好調だったのに、2Qでいきなり赤字転落なんてないですよね(笑)
1月決算のCasaと3月決算の同業他社は2ヵ月間のずれがありますが、それにしてもCasaの1Qは利益が減りすぎですよね。入居者の状況はこれら4社でそれほど大きな違いはないと思う(Casaやイントラストの方が顧客属性は高そう)ので、貸倒引当金を保守的に積み過ぎたのではないかと思います。決算作業時期が先行きが最も暗く見えた5月なので、当時の判断としては適切だったのかもしれませんが^_^;
一方で同業他社は6月が1Q末で、7月以降決算作業を行っており、政府の住宅確保給付金なども支給が始まっているので、とりあえず最悪期は脱したという判断で貸倒引当金の水準を織り込んだのかもしれません。

利益率推移は下記の通りです。

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売上は好調なのに2Qの利益が減る形になっているので、利益率の推移はさらに激しくなります。

求償債権(未払い家賃の立替額)推移は、ジェイリースでも若干増加しています。
ただ4Qが繁忙期で通常は3月の契約数が多いので、毎年1Qは求償債権が増えており、グラフを見る限りでは季節変動の範囲内です。
(濃い緑の線が決算説明資料で開示されている数値で、薄い緑色の線は決算資料などから逆算した参考値です)
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求償債権を保証残高で割った立替発生率もジェイリースは横ばいで、特にコロナの影響は感じられません
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順調に1Qは乗り切ったという印象です。
明日はあんしん保証の1Q決算が出る予定なので、3社の決算が揃った段階でもう少し詳しくまとめてみたいと思います。
この状況が続けば、9月発表のCasaの2Q決算も良い内容になるのではないかと思っています。
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posted by アイル at 22:27| Comment(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする