2017年11月27日

VTホールディングス2017年2Q決算分析1

VTホールディングスの決算説明会に参加してきたので、2017年2Q決算について気になる点中心にまとめてみます。
長期の業績推移は下記の通りです。2017年は計画値、単位:百万円、左:売上、右:営業利益
VTホールディングス

2006年に日産系のディーラー3社をM&Aして業績が大きく伸びています。
2008年のリーマンショックでは大きな影響を受け減収減益になりましたが、2009年以降は順調に立て直してきました。
2012年に日産サティオ埼玉とCCR(イギリスの三菱ディーラー)をM&Aしています。
2013年は消費税の8%への増税前の駆け込み需要で利益が大幅に伸び、翌年はその反動減で落ち込みました。
2014年には国内で小粒の日産サティオ奈良、エムジーホームを子会社化、海外では10月にScotts(オーストラリアのホンダディーラー)、12月に中規模のGriffin Mill Garages(イギリスのマルチディーラー)をM&Aしています。
M&Aで売上は伸びているものの、海外ディーラーは日本より利益率が低く、改善にも日本より時間がかかることから、利益の伸びは緩慢になっています。
2016年は利益がもっと伸びる予定でしたが、三菱自動車の燃費不正問題で日産の軽自動車が3ヵ月ほど販売できなくなり、利益が伸び悩む原因となりました。
2016年には5月にWessex GaragesHD(イギリスのマルチディーラー)、10月にMASTER AUTOMOCION(スペインのマルチディーラー)をM&Aしているので売上は伸びています。今期はこれらのM&Aが通期寄与するので売上は引き続き伸びる計画です。
海外の赤字会社だったCCRの立て直しがようやく進み、今期は利益も回復路線に戻る予定でしたが、9月末に日産の検査不正問題が発覚し、10月は軽自動車以外はほとんど販売できなくなってしまい、昨年に続いてメーカー側の問題で業績見通しが不透明になってしまいました。
11月からは徐々に生産も再開しているので、このまま新たな問題が発生しなければ年内には生産も正常化し、2月後半から3月にかけての繁忙期には影響はないだろうと見ています。
一部の顧客からはキャンセルもありましたが、大部分の顧客は納期の遅れを待ってくれているそうで、現状では通期計画は達成できると見ています。今回の問題がなければ利益面の上振れも想定していたそうで、残念ですね。

今回の決算のポイントは、次の2点だと思います。
(1)日産の検査不正問題の業績への影響度合い
(2)海外事業の利益改善がどの程度進んでいるか

検査不正問題については上述の通りです。
一部キャンセルも発生しているので新車の売上は減少しますが、まだ3年目の車検を受けていない車は早急に車検並みの点検を行う必要があるので、サービス売上がいくぶん上乗せになり、今期の利益面への影響はプラマイゼロと見ています。
ただ3Q決算は、想定していなかった1ヵ月間の販売停止の影響が出てきます

サービス部門は通常の点検や車検、修理業務に加えて、今回のリコール点検が増えるので、かなり忙しくなりそうです。リコール対象車は2万台くらいあり、今期中には完了したい考えですが、2月3月は車検や点検でサービスは忙しい時期であり、リコール対応までするのは大変です。
日産から栄養ドリンクとカップ麺が送られてきたというツイートもありましたが、ただでさえ自動車整備士は不足しているのに、その程度の差入れではやってられない!という感じではないでしょうか?
こちらについては、これ以上問題が大きくならないことを祈るだけです。

四半期ごとの営業利益の推移は下記の通りで、2Qまでは昨年並みの推移になっています。
VTホールディングス
3Qは昨年並みか、若干下回る可能性がありますが、4Qで挽回するという推移になりそうです。
営業利益率の推移をみると年々低下しています。
VTホールディングス
これは国内に比べて利益率の低い海外事業の売上比率が上がっているためです。
VTホールディングス
海外売上比率が37%まで上昇してきました。

VTホールディングスの業績は、国内の大型M&Aが決まると売上・利益とも大きく伸び、海外の大型M&Aが決まると売上は伸び、利益は少し上乗せという感じになります。ここ数年は海外でのM&Aが続いたので、売上は大きく伸びたものの利益の上乗せ幅は小さいので、利益率が低下するという流れになっています。
そろそろ国内でも大型のM&Aが欲しいところですが、先日のICDAホールディングスの説明会でも、国内の大型M&Aを進めていたが、最終段階で成立しなかったと説明していたので、メーカーの意向も絡んでなかなか難しそうですね。

国内のM&Aが難しいのであれば、利益率は低くても海外での事業拡大が重要になってきますので、海外事業の状況もまとめてみたいと思います。
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posted by アイル at 22:41| Comment(0) | 銘柄分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする